2011年 04月 17日
カンムリウミスズメと上関(瀬戸内海)の生物多様性 ~奇跡の海を守ろう~     4月17日 2011年
3月26日に佐久市で行われた上関原発を描いた映画、鎌仲ひとみ監督「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会には、想像した何倍もの人が来ていました。上関原発計画には、今回の災害以前から、多くの生物、生態学、自然保護関係の団体・個人が反対を表明してきました。
4月14日、参議院議員会館の院内集会の映像が、USTREAM で見られます。カンムリウミスズメを中心に、豊かな自然に対する影響の大きさが多くのパネリストから語られています。主催者などは下記の通りです。ご興味ございましたら、覗いてみて下さい。最下段にUSTREAM のアドレス(二つに分かれています)を記載します。
以下、その集会の紹介文です。
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2011/4/14 参議院議員会館にて院内集会

カンムリウミスズメと上関(瀬戸内海)の生物多様性 ~奇跡の海を守ろう~

4.10国際シンポジウム“カンムリウミズスメと上関の生物多様性~奇跡の海を守ろう~”に参加された海外のパネリストをお招きして院内集会を開催しました。

主催:長島の自然を守る会
共催:日本自然保護協会・WWFジャパン・ラムサールネットワーク日本・日本環境法律家連盟

Harry Karterさん
「国際的な保護鳥 カンムリウミスズメについて」

Nils Warnockさん
「アメリカにおける環境保護運動について」

飯田知彦さん(九州大学研究員・日本生態学会上関アフターケア委員・環境省委嘱希少野生動植物種保存推進員) 
「上関(瀬戸内海)のカンムリウミスズメの生態について」

西海功さん(国立科学博物館・日本鳥学会評議員・環境省委嘱希少野生動植物種保存推進員) 
「カンムリウミスズメなど希少な海鳥の保護について」

野間直彦さん(滋賀県立大学環境科学部・日本生態学会上関アフターケア委員会副委員長) 
「生物多様性のホット・スポット 上関の生態系について」

高島美登里さん 長島の自然を守る会
「上関現地の状況とカンムリウミスズメ」

長島の自然を守る会
http://www2.ocn.ne.jp/~haguman/nagasima.htm

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USTREAM の映像は下記のURL から見る事が出来ます。
http://www.ustream.tv/recorded/13997645
http://www.ustream.tv/recorded/13997825
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# by k-saru-net | 2011-04-17 11:14 | その他の動物・自然一般
2011年 03月 27日
4月2日 佐久市で宮本憲一さんの講演会 おしらせ  3月25日 2011年  
宮本憲一さんを囲んで、地方行政や暮らしを考える作業を続けてきました信州宮本塾の主催の講演会、「TPP と日本の農業・農村」が佐久市で予定されています。この度の災害で、私達にとって食と農業の問題は、さらに重要になるでしょう。以下、詳細を掲示します。

なお震災以来、このブログにも関連の記事を書いてきました。状況は楽観できませんが、このブログでは本来のスタイルに戻し、軽井沢のニホンザル、野生動物対策、環境や自然の問題などを中心にしたいと思います。震災関連で書きたい事はたくさんありますが、右側下の方のエキサイトブログ欄にあります Maystorm Journal の方で続けて行きたいと思います。

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# by k-saru-net | 2011-03-27 07:36 | さまざまなイベント紹介
2011年 03月 24日
鎌仲ひとみ監督「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会(3月26日) のおしらせ  
上田の友人から、佐久市で、鎌仲ひとみ監督の映画「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会の情報をいただきました。3月26日(土)、14:00 と18:15 からの2回上映で、その間に鎌仲監督の講演と質疑応答の時間があります。場所は佐久平駅から徒歩1~2分、ジャスコ裏の駐車場向かい側、駐車スペースは充分にあります。

以下は、上記のサイトの「自主上映情報」ページからの転載です。
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ミツバチ@長野県
日時 2011年 3月 26日 (土曜日)
場所 長野県佐久市佐久平駅南4-1 (地図)
説明 「ミツバチの羽音と地球の回転」上映会+鎌仲監督トークin佐久市

【会場】佐久勤労者福祉センター・ホール/佐久市佐久平駅南4-1
【プログラム】 第1回上映14:00~16:15/休憩16:15~16:30/監督講演16:30~18:00(講演60分、質疑応答30分)/休憩18:00~18:15/第2回上映: 18:15~20:30
【参加費】前売1000円/当日1200円/高校生以下は主催者にお問い合わせください
【主催】「ミツバチ」上映実行委員会あさま
【問合せ先】ササキ/090-9069-8208
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# by k-saru-net | 2011-03-24 05:28 | さまざまなイベント紹介
2011年 03月 21日
AMDAの募金  眠っている貯金、目を覚まして  3月21日 2011年
昨夜から雨が降っています。
19日の記事で、二つの災害支援団体を紹介しました。どちらも、現地での活動のようすをそれぞれのサイトで見る事ができますし、ラジオなどでも報道されることがあります。

海外での活動だけだと思い違いをしていたために、ご紹介が遅れましたが、医療支援を行っている専門家集団に、AMDA があります。機動力がある運動で、震災後すぐにチャーター機で東北にスタッフを送りこみ、医療活動を行っています。詳しくは、AMDA のサイトをご覧下さい。さまざまな送金方法に対応していますし、サイトの英語版もあり、海外からの送金にも良さそうです。

日本は借金大国であると同時に、貯金大国でもあります。どちらも、私にはあまり縁がありません。きわめてささやかな仕事ですが、出来るだけこの機会に必要な道具や材料を買い込んでいます。もちろん、被災地に優先的に送るべきものは買いませんが、仕事をしておかなければ直接的な支援をしたくてもできません。テレビにしがみついて同情の涙を流しているだけという余裕はなく、ラジオを聞きながらの仕事はやはりすこしペースダウンです。

日本人が、眠っているそれぞれの貯金の10分の1を動かすと、100兆円のお金が社会に出てきます。100分の1 (10兆円) を直接の支援に、90兆円を仕事の投資や生活の消費にまわすと、社会はかなり活性化するのではないでしょうか。しかも、同時に自分の生活も潤います。経済面にかぎらず、社会全体が元気でないと、長期的な支援は続かず、復興も遅れてしまいます。私の作る銅器を使って下さっている飲食店では、お客さんがさっぱり来ないので、一部の店を休業したり、従業員を待機させています。無理に外で飲み食いをと勧めるわけではありませんが、こんな時こそ家に閉じこもっていないで,街に出ませんか。
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# by k-saru-net | 2011-03-21 07:56 | メッセージ
2011年 03月 19日
「ゆめ風基金」「 日本チェルノブイリ連帯基金」の震災救援募金について  3月19日 2011年
他のブログに書いた記事を転載します。

 公的機関による震災被災者支援の募金が行われています。多くの方々が、いてもたってもいられない気持ちで、募金の呼びかけに応じている事でしょう。現地に物資を送るということは、必要な物が必要なところへ素早く届くのであれば効果が即効的である反面、受け入れ側の手を煩わせる可能性や、輸送手段が限られている当座、個人で送る事は必ずしも有効でない事が考えられます。

 一方、公的な機関であれば、集まった募金の使われ方に「公平性」を求められます。そのために、被害の全容が判るまで、お金の動きが遅れるということが阪神・淡路の時に指摘されていました。これから長く続くであろう現地での生活復興に役立てたいという思いも当然ですが、命に関わる当座の危機に対しすぐに役立ててほしいという事もあるでしょう。きっと全国の様々なNPO 団体が動きだしていると思います。

 福島原発周辺で待避指示が出ている事を知らされず、なぜか周りから人がいなくなってしまったと感じていた視覚障害者がいたことが報道されていました。障害をもつ人にとって、避難生活は一層厳しい事が想像されます。阪神・淡路の経験から、被災した障害者(団体)へのすばやい支援をめざしている運動に「ゆめ風基金」があります。以前からラジオで、永六輔さんが話していましたが、日頃の活動にくわえて、この大災害に遭われた障害者に救援金を届けるための募金をつのっています。詳しくは、上の水色の字をクリックして下さい。

 もう一つ、「かまたみのるの公式ブログ」を前に紹介しましたが、その中で取り組みが刻々報告されている「日本チェルノブイリ連帯基金」という運動があります。こちらは、福島原発震災の被災者救援を目的に募金を行っています。現金の他にも、支援物資やボランティの要請もありますので、上の水色の字からホームページに入って、詳しい事をご覧下さい。

 どちらも、お金の使い道が限定されていますが、それだけに活動内容の透明性に気配りがあり、自分の出したお金がどのように生かされていくのかがわかります。

追記
 現在(19日) 8:30~13:00 TBS ラジオで放送中の 「土曜ワイド 永六輔 その新世界」によると、ゆめ風基金では、地震当日夜には出発し、翌日から現地で炊き出しや、障害者施設支援などが行われているそうです。
追記 2
 15:30すぎのNHK ラジオ第一では、大阪のスタジオからの放送の中で、福島と宮城における「ゆめ風基金」の活動が伝えられました。ヘルパーさんの多くも被災していることや、地方ではガソリン不足のためヘルパーさんが長距離の移動が出来なくなっているそうです。基金の現地ボランティアが活動していて、募金に協力してほしいということ、被災地でお困りの障害者は基金へ連絡 [ yumekaze@nifty.com ] してほしいと言っていました。
追記3
日本チェルノブイリ連帯基金と諏訪中央病院のスタッフ6名が、南相馬市で医療支援に携わっています。連帯基金の公式ブログをご覧下さい。
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# by k-saru-net | 2011-03-19 09:16 | メッセージ
2011年 03月 18日
被曝する放射線量の単位シーベルトについて  3月18日 2011年
別のブログに書いた内容を転載します。


前に、放射線を一時的に外から浴びることと、放射性物質が体内に入って、内部から被曝する事の違いについて書きました。報道でしきりに登場するシーベルトという単位に対する二つの誤解が、この問題を解りにくくしているように思います。私は専門家ではありませんので、以下に書きます事が間違っていましたら、どうかどなたでもご連絡ください。

まず第一に、例えば長さの単位では m (メートル)を基準に、その1/1000(千分の一)がmm(ミリメートル)、さらにその1/1000 がμm(マイクロメートル)でこれはメートルの百万分の一にあたります。同様に、Sv(シーベルト)の1/1000がmSv(ミリシーベルト)、さらにmSv の1/1000 がμSv (マイクロシーベルト)ですから、マイクロシーベルトはシーベルトの百万分の一になります。この単位の違いに気づかないと放射線の強さを正しく評価できない事になります。

第二に、報道を注意深く聞いていますと、例えば1時間当たり5ミリシーベルトという言い方をしていることに気づくでしょう。これは、その環境に1時間いると5ミリシーベルトの放射線を浴びるということですから、12分間なら1ミリシーベルト、1日いれば120ミリシーベルトの放射線を浴びるという事になります。例えるなら、時速(1時間当たり進む距離)50kmで走れる動物でも3分でバテテしまうのなら2.5kmの距離 しか進むことができませんが、時速5km で歩く人間が5時間歩ければ10倍の25km の距離を進む事が出来るわけです。

この理解の上で、放射線が健康におよぼす被害について考えてみます。参考にWikipediaで「シーベルト」の項をひいてみます。そのページをずっと下の方に移動しますと、「人体に対する放射線の影響」という項目があります。様々な限度量がならんでいます。単位はmSv (ミリシーベルト)ですが、これはその千倍の単位Sv (シーベルト)では、数値が2以上になると人が死に始めるため、健康に及ぼす影響を考えるにはmSv を単位にとるのが適当だからです。

(妊娠可能な女性を除く)原発作業員の限度は一年間の50mSv とされています。ただし、毎年その量を浴びていると危険ということで、5年間で合計100mSv とされています。このあたりの数字は、急性の健康被害ではなく、癌の発生などの長期的な影響ということでしょう。

250mSvになると、白血球の減少という急性症状が出ます。急性症状の数字は、一年間に浴びる量ではなく、一度に浴びる量です。1000mSv になると、吐き気などの目に見える症状が出て、2000mSv では死ぬ人もいて、7000mSv ( 7Sv ) 以上ではほとんどの人が死亡するということです。

最初の例で、一時間当たり5 ミリシーベルト(5mSv/h) の環境に12分間いれば1mSv つまりWikipedia の表では一般の人が一年間に浴びてもよい放射線量に相当しますが、1日いれば120mSv になり、原発作業員が一年間に浴びる限度の2倍以上を浴びてしまいます。

どうも、報道する側でも、放射線の強さと浴びる放射線総量の関係を混同していいるような気がします。

また、現在のような危機的状況下で作業する場合は、ここに書かれた限度をある程度オーバーしても仕方ないという、別の上限(250mSv)を設定しようとしています。
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# by k-saru-net | 2011-03-18 05:15 | メッセージ
2011年 03月 17日
全国の野生動物対策関係者の皆様へ  3月17日 2011年
地震・津波から一週間になろうとしています。原発事故も状況は悪化し、被災者に対する救援が充分とはいえない状態が続いています。

日頃、地元住民との接触が多く、サバイバル技術に強く、行政との連携作業を積み上げてきている野生動物対策関係者は、現地ではきっと力強く事態にあたっておられると信じています。現場から遠く離れている関係者も、何ができるのか模索していることと思います。

私も、今なにが求められていて、なにが出来るのか、答えがあるわけではありません。とりあえず、情報の収集と発信につとめようと思います。電話や携帯が充分に機能しないなかで、インターネットは一つの有力な伝達手段です。いわゆる風評・トンデモ情報を避ける科学的な検証は必要でしょうが、メーリングリストの連携やウェブサイト情報の紹介など出来ないでしょうか。

野生動物対策関係者の中には、アマチュア無線が出来る人も多いと思います。こんな事なら始めから3級免許をとっておけばと思っていますが、4級のトランシーバーでも現地からの無線を受信できる可能性があるかもしれません。その辺の事情に強い人がおられましたら、お教えください。わたしの場合、仕事をしながらでも、受信する事が出来ます。

まずは、声を上げてみませんか。そこから、ネットワークを作っていきませんか。

追記 
吉田 洋さんのサイト「クマの足跡」に近況情報が出ています。

追記2
長野県環境保全研究所では、毎日長野市での空間放射線測定結果を発表しています。
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# by k-saru-net | 2011-03-17 07:42 | メッセージ
2011年 03月 14日
地震・津波被災者の低体温症について  3月14日 2011年
 今日14日は温かく、地震・津波の被害に遭われた方々の事を思うと、わずかな救いを感じました。しかし、明日から真冬並みの低温予想が出ています。

 JBN (日本クマネット)のメーリングリストで配信されたものを、信州ツキノワグマ研究会の事務局が、同会のメーリングリストで配信した情報を掲載します。内容は、被災者が苛酷な環境の中で、登山者が陥る低体温症と同じ症状が起きる可能性があり、その対策を紹介したものです。以下は、信州クマ研事務局が受け取った内容です。実際の記事(低体温症の症状と対策)はこの中のサイトに入って下さい。
************************************

 みなさま

 緊急のお願いです。国際山岳医の大城和恵先生から避難場所で低体温症が起きている
報告が届きました。低体温症の治療法について詳しく解説されているのが下記のHPです。
是非みなさまのご協力で関係者の目に触れるようお願いしたくご協力依頼します。
許可を受けて転送いたします。NPO法人アース・ウィンド 横須賀邦子
====================================

今回の大地震、大津波、信じられない大惨事をもたらしました。

福島・宮城・岩手にいる、私たち日本登山医学会の仲間は、最前線の病院やクリ
ニックで苦闘しています。全国の会員もなにかお役に立てることを考えていま
す。もうすでに現地に出発している仲間もいます。

東北はまだ雪の季節だったことを映像から再確認しました。寒い中防寒具も乏し
く被災地に孤立している方々には「低体温症」がありえます。
「低体温症」にならないような対策、緊急措置をまとめたものを、私のHPと同時に、日本
登山医学会のHP
にアップしています。


ただ、それだけでは、被災者の目に触れるとは思えません。
ほんの小さなお願いです。
みなさんで、情報を共有できますよう、少しでも多くの方に知っていただけますよう、お
知り合いにお伝えいただけますよう、お力添えをお願い申し上げます。

ご質問やご不明の点は、私のHPへの質問、学会ブログhttp://jsmmed-tozanigaku.sblo.jp
/へのコメントという形で対応させていただきたいと存じます。

大城 和恵
日本登山医学会山岳医認定実行委員
UIAA/IKAR/ISMM認定国際山岳医
(UK Diploma in Mountain Medicine)
医学博士

sangakuinfo@sangakui.jp
http://www.sangakui.jp/
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以上です。
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# by k-saru-net | 2011-03-14 22:13 | メッセージ
2011年 02月 03日
「生物多様性講演会」のおしらせ・・・2011年2月11日
軽井沢サクラソウ会議から、下記の講演会のご案内をいただきました。
事務局からのメールを転載します

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昨年10月に、愛知でCOP10(国連生物多様性条約締結国会議)が開かれました。
でも、そこでどんなことが決まって、私たちに、どんな道具を手渡されたのか、あまりよくわかりません。
「愛知ターゲット」とかいうことも決まったそうですが、何のためのターゲットなのか、どんな内容のものか、ほとんどマスコミでは報道されません。
そこで、
2月11日(金)、3連休の第1日目に、
添付のような講演会と懇談会を開催します。

講師の道家さんも草刈さんも須賀さんもこの事案の第1人者です。大変貴重な顔ぶれですので、ぜひお出かけください。

また、長野県は、現在、生物多様性に関する「地域戦略(長期目標とぞの実現方法)」を各地域の人たちと懇談する中で策定しようとしています。
東信地域の懇談会が同日午後、同じ会場で開かれます。
お昼をはさんでの企画ですが、もちろんどちらか、ご都合のつく時間だけでもOKです。
           軽井沢サクラソウ会議事務局
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自然保護協会の道家さんと、WWFジャパンの草刈さんは、軽井沢のニホンザルの取り組み始めたころ、現地で群れを見ていただいたり、いろいろご教示いただきました。須賀さんは、長野県環境研究所が取り組む野生生物の諸問題を県民に広くアピールされています。

「生物多様性」の重要性について、私の頭の中はまだ霞がかかったようにぼんやりしています。人間や外来生物によって、生態系や個々の生物に変化や消長が急激におきていることについて、変化の大きさや速度が速すぎることに恐さを感じます。生物の「個」に対してはこの数十年、ゲノムの解析や遺伝子組み換えなど象徴される、研究や利用は進んでいるようです。一方、「個」と「群」「系」「環境」など、生物社会でおきている変化に、現場にはりついている数多くの研究者や対策実践者の懸命な努力が必ずしも追いついていないのが現状でしょう。この講演会、楽しみにしています。


信州ツキノワグマ研究会から、松本市南部公民館( 2月6日(日) 13:30〜16:00頃)における「生物多様性地域懇談会」のご案内も来ています。

同様の企画が、「生物多様性長野県戦略(仮称)」策定に向けて、連続的に開催されています


 
  
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# by k-saru-net | 2011-02-03 07:15 | さまざまなイベント紹介
2011年 01月 14日
サル・ネット移転のお知らせ 2011年1月14日
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正月も過ぎてから、本格的な寒さが続いています。この日も早朝はマイナス14度。朝日にあたる前のサルの頭が、白く光っています。雪が積もっているわけではなく、寝ている間に霜が降りたということでもなさそうです。団子状態で寝ていて息があたって結氷したのか、何かに腹を立てて頭から湯気が出て凍ったのか? 寒い中、走ったり自転車に乗ったりすると、ひげがジャリジャリに凍ることがありますが、まあ、サルの場合もそんな事でしょう。

昨年は12月にはいって、さまざまなことが次々と重なって、超多忙の毎日。このサイトも更新できないまま、年が明けてしまいました。多忙の原因の一つでしたが、急に本業の仕事場を移転することになり、そこに寄生しているサル・ネットの連絡先も移りました。国道18号沿いから、浅間山に向かって2km 弱上った所です。
   新住所 389-0111 長野県 北佐久郡 軽井沢町 長倉 大日向 5692
電話、FAX、メールアドレスなどは、以前のままです。
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# by k-saru-net | 2011-01-14 21:31 | メッセージ
2010年 11月 22日
東京で一般向けの「クマ イベント」 紹介  2010年12月11日(予定)
信州ツキノワグマ研究会から、JBN (日本クマネットワーク)主催の企画案内が送られてきました。一般向けのわかりやすそうな内容ですので、紹介します。他にもイベントや今年のクマに関する記載がありますので、詳しくはJBNのサイトをご覧下さい。

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イベントのご案内「クマとの共生のために私達ができること」
 日本クマネットワークは、「クマとの共生のために私たちができること-クマに出会わない、おそわれない方法を知ろう-」と題した一般向けイベントを開催します。

 イベントでは、ヒグマとツキノワグマのトランクキットを使った子供向け教育プログラムの実演のほか、人身事故の事例紹介、クマに出会わない、出会ったときの対処法のレクチャー(基礎編~上級者向けまで)を行います。


日時 :12月11日(土)13:00~16:45
場所 :東京大学農学部(弥生キャンパス) 2号館 2階 第一講義室
    (東京都文京区弥生1-1-1)
アクセス:東京メトロ 南北線 「東大前」駅下車、1番出口から徒歩1分程度
参加費:無料(予約不要)

内容:
1.開会挨拶
2.こんなところにもクマがすんでいる
    ~国内や関東のクマの生息状況~
3.クマってどんな生きもの?
    クマ・トランクキットを使った子供向けプログラムの紹介
4.クマとの事故ってあるの?
    ~関東の人身事故の傾向、登山道での事故事例紹介~
5.クマと出会ったときの対処法(中?上級者編)
    ~こんなときどうする?専門家に聞いてみよう~
6.閉会挨拶

主催:日本クマネットワーク 

*この活動は、平成22年度独立行政法人環境再生保全機構地球環境基金の助成を受けています。
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 この写真は2007年7月、軽井沢の別荘地で撮ったオオセンチコガネがサルの糞を丸めて運ぶところです。まだ、クワの実を食べている時期の糞ですので、きっとクワの種が含まれているでしょう。オオセンチコガネにとっては自分の繁殖活動でしょうが、クワはそれを利用して分布を広げて行きます。

11月13日、松本の信州大学で行われたツキノワグマ・シンポジウムに参加してきました。小池紳介さんの講演内容で、クマが植物の実を食べて種子を散布する様子は、サルにも共通することでもあり、興味深く聞きました。クマは大量の糞を一度にするため、大量の種子が一カ所に排出されてしまいます。そのままでは小さな面積に種子が多すぎて発芽・成長が妨げられてしまいます。しかし、野ネズミ(アカネズミなど)が糞の中の種子をどんどん運んで、食べきれない分を貯蔵します。食べ忘れられた種子は発芽しやすい環境に置かれます。オオセンチコガネは地面に穴を掘って、丸めた糞を入れます。植物にとっては最高の種まきですね。

 サルがクワの実を食べるのを見ながら、自分でもちょっとつまんで食べる事があります。サルが長時間執着するのがわかるほど美味しく、丸ごと食べられて、種は小さいのでそのまま噛み潰さずに飲み込みます。サクラの仲間の実にもサルは群がります。オオヤマザクラなどの大きめの実では、種が捨てられているのを見ますが、一部は飲み込んでいるかもしれません。ウワミズザクラのように小さい実ではどうでしょうか。来年、糞を洗って調べてみることにしましょう。クワ、サクラ類とならんでよく食べられているミズキの実では、果肉だけではなく種をパリパリ大きな音を立てながら噛み砕いています。

 さて、ツキノワグマが種を噛まずに飲み込んで、種子の散布につながる話はとても良く理解できました。しかし、なぜ種子を噛み砕かないのでしょうか? 堅果類をたくさん噛み砕いて食べる秋、クマは冬眠にむけて脂肪をつけ体重を増やします。しかし、夏場は山のエサが少ないと言われていて、サルもクマも体重が減り農業被害が多発しますが、その時期もクマは種子を噛み砕かずに実を飲み込みます。クマの糞から回収された大量のミズキの種を見せてもらった事があります。「種子散布のため」に丸呑みするというはずはありません。効率よく大量に食べるため丸呑みするのでしょうか? 消化能力が低いのでしょうか? 大井 徹 著「ツキノワグマ」に、クマの胃からそのまま出てきたイチョウの種子の写真が載っています。ギンナンの臭い果肉をとり除いて種の中だけ食べるのは人間の勝手な好みでしょうが、クマはなぜ種を噛み砕き大きくて栄養のありそうな中身を利用しないのでしょうか?

 米田 一彦 著 「生かして防ぐ クマの害」に、クマの単一大量食について書かれています。「クマの単一食は恐ろしいばかりだ。・・・・・・・この単一大量食の性質により、クマは消化不良の糞を大量に出す。」 大量のカキの実ばかり食べて、渋のために肛門脱をおこしたクマの事も書かれています。この食性はクマにとって有利な方法なのでしょうか? サルの場合は単一食とまでは言えないかもしれませんが、クワの木にいつまでも群がり続けながら痩せている初夏のサルや、群馬県に下った集落で観察したサルの群れが、毎日横にある畑の作物に目もくれず柿の木にとりついて一本ずつ丸裸にしていく様子は、「アルコール中毒」のような一種の依存症を思わせるものです。
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# by k-saru-net | 2010-11-22 07:37 | さまざまなイベント紹介
2010年 11月 08日
ヤマガシュウ、ムラサキシキブ  11月8日 2010年
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 蕨尾の尾根で11月6日朝、ツツジなどの低木の薮に、ヤマガシュウとムラサキシキブが混在し、実をつけていました。数匹のサルがのぼって実を食べています。このサルは、ヤマガシュウの方がお目当てのようです。ムラサキシキブにもアカンボウを連れたハハザルが数頭、とりついていました。

e0005362_544699.jpgシオデかとも思いましたが、トゲの様子や茎が木質という点から、ヤマガシュウのようです。以前にも千ヶ滝西区でこの実を食べるサルを見ました。黒い実はかすかに甘いのですが、青臭さが強くけっして美味しいものではありません。中の種も大きく、硬く、容易には割れませんでした。
下の写真は、おなじみのムラサキシキブですが、緑の葉はヤマガシュウのものです。マイナス2〜3度の朝が続いて、ムラサキシキブの実は甘くなっています。焼酎につけると、琥珀色の果実酒ができます。

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 このところクマの報道では、夏の暑さのために山の実りが不作と言われています。夏暑いと実らないのかどうか、よくわかりません。軽井沢で見る限り、種類によるばらつき、場所によるばらつきが大きいように感じますが、総体的にはどうなのか断定できません。この秋とくに餌が足りないのかどうかは、動物によって食べるものが違ったり、その餌に対する依存度の差があるでしょうから、一概に言えるものとも思われません。
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# by k-saru-net | 2010-11-08 06:04 | サル追いノート
2010年 11月 05日
公開セミナー「つなごう、いのちのにぎわい」(予告) 11月14日(日) 2010年
 長野県環境保全研究所のセミナーをご紹介します。紅葉の進む飯綱の山中にあります。周辺では戸隠蕎麦の美味しい季節です。
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画像をクリックしますと拡大されます
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# by k-saru-net | 2010-11-05 04:36 | さまざまなイベント紹介
2010年 11月 03日
ヤマブドウ・・・秋の実り 11月2日 2010年
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 タイトルの日付は写真の撮影日です。前々日の10月31日早朝、サルの群れの中の数匹がこのヤマブドウに群がっていました。食べ尽くすわけではなく、つるにも地上にもたくさん残っていました。

 クリの実が木から落ちて、群れのサルが地上でクリ拾いに明け暮れるようになっても、一部のサルが高い梢で餌探しをする姿も見られます。多くの場合、ヤマブドウがお目当てのようです。この季節に樹上で食べるサルナシとホウの木の実は、私が見た範囲では不作です。今年クマの出没にともない、秋の山の実りは不作と報道されていますが、軽井沢で見る限り、一概に不作とは言えないと思います。コナラ・ミズナラは全体的には不作ですが、場所によってはかなり見つかります。クリは平年作。熟す時期がだらだらと長かった(木や場所によるばらつきが大きかった)ように感じます。春に花の多かったヤマボウシは不作で、早い時期に食べ尽くしてしまったようです。これから餌になるイチイは不作、ムラサキシキブは実が色づいています。ミズキは場所によるばらつきが大きく、ミツバウツギは平年並みでしょう。

 山の餌が不足かどうかは、それぞれの動物によって異なるでしょう。それも、過去数年のその動物の増減によっても、必要量は違ってくるでしょうし、秋に特定の餌にどれだけ依存しているか、多様な餌に対するフレクシビリティーは動物によって異なるでしょう。ニホンザルの群れは、同じ地方でも群れごとに、食べるものに少しずつ違いがあるようです。餌の不足が新しい「食文化」を導く可能性もあります。動物にとって、ある程度の不足は弱い個体の淘汰を通じて、種としての健全性を維持するという面もあるでしょう。

 以前、人が置いたと思われるドングリや栽培クリが、別荘地内で大量に見つかった事があります。また冬を前にして別荘を閉める時に、残った米をばらまいて帰る人もいます。この秋、組織的に全国広範囲でドングリのばらまきが行われている可能性があります。その問題点については、多くの研究者や現場から指摘されていますが、ここでも最近読んだ研究報告を一つ紹介します。

 軽井沢のニホンザルについては、その遊動域の山はほとんどが別荘地になっています。自然林か人工林か、奥山か里山か、という見方とはまた違う側面があります。
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# by k-saru-net | 2010-11-03 06:20 | サル追いノート
2010年 11月 02日
シンポジウム「ツキノワグマの生態学」 (予定) 11月13日(土) 2010年
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信州ツキノワグマ研究会から紹介されたシンポジウムです。この秋、各地でクマに関する報道が増えています。中には、センセーショナルな内容もあるようですが、クマの活動に接する事が多い時ほど、客観的な検証と冷静な対策が求められるでしょう。喜んでいいのかわかりませんが、タイミングの良い企画です。
   (画像をクリックしますと、拡大してみる事が出来ます)
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# by k-saru-net | 2010-11-02 07:45 | さまざまなイベント紹介
2010年 11月 01日
ニホンジカ 研究発表会 報告 10月30日 2010年
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 台風接近中の荒れ模様の中、長野県環境保全研究所が開いた研究発表会に参加しました。場所が長野市の北、飯綱の山中にあるため、県内からの参加者でも多くは片道2時間前後のドライブでしたが、さらに遠方の県外からの参加者も多く、関心の高さと同時に、環境研や信州大学のこれまでの取り組みに対する評価の高さをも感じさせる集まりでした。

 内容は左記のプログラムのとおりですが、研究や対策の最前線からの報告であるにもかかわらず、いずれも分かりやすい発表でした。研究者とはいっても、現場でいつも住民に接しているからでしょうが、言葉も平易で、なによりも現在の観察や研究の限界点をそれぞれが自覚しながらまとめているスタンスには、誠実さを感じました。

 発表会の長い名称からもわかりますが、多くの野生動物の中から、今回はニホンジカを取り上げたということでしょう。近年、各地で自治体主催のシンポジウムが開かれますが、どこでも被害を及ぼす動物が1種類だけということはほとんどなく、どうしても内容が総花的になります。一般住民を対象にするということから、「啓蒙」というスタンスが強いきらいがあります。今回は研究発表という形でしたが、内容も表現も一般住民が理解できないというものではありませんでした。場所からくる制約がありますが、特に部活などで意識の高い中高生が参加できるとおもしろいと感じました。

 研究発表というレベルを崩さず、民間や中高生の参加の壁を低くするために、例えば昼食時に用意した会議室で、食べながらざっくばらんな会話をリードするというのも可能でしょうか。この発表会については、信州ツキノワグマ研究会からメールで知らされました。クマ関係が中心ですが、貴重な情報を随時メーリング・リストで配布しています。誰でもがアクセスできるオープンな情報センターのようなものが欲しいところです。

 3年ほど前になりますが、クマについてはまったく知識も経験もない私が信州クマ研に入会したさい、当時の林代表と立ち話をする機会がありました。「サル関係でもこのような集まりがあるといいのですが・・・」と言いましたら、「そう思うなら、自分で作りなさい」と即答されました。まったくそのとおりなんですね。素質がない、時間がない、金がない等々、ありきたりの言い訳はいくらでもありますが、正論の前では恥ずかしいばかりです。今頃になってとりあえずというのも情けないことですが、このブログでも今回のような集まりの情報を、報告ではなく予告として取り上げて行きたいと思います。私の情報収集能力はひじょうに低いので、イベントなどの情報をこちらへお寄せいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。
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# by k-saru-net | 2010-11-01 08:08 | さまざまなイベント紹介
2010年 10月 29日
二手橋から中山道 熊野神社へ  10月27日 2010年
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 この日は夜のうちから雪がちらほら。久しぶりに10月中の初雪です。早朝の気温も0度を下回っている。午前中、町内の有志が主催する、旧軽井沢の二手橋から旧中山道を碓氷峠まで歩く集いに、飛び入りで参加させてもらいました。

 紅葉が進んでいる時期でしたが、赤は少なく、黄色が中心。緑のままの樹種や色づく前に茶色に変わって落葉しているのも多く見られます。全体にまとまりのない無秩序な状態という印象の秋の山です。車道より少し南東側の沢に近いところを、ほぼ車道に並行して登って行きます。一部にモミやスギが見られる以外はトチ、ナラ、クリ、カエデ、サクラ、ホウノキ、コブシ等々、軽井沢ではごく普通の広葉樹林です。特徴と言えば、トチの木が多い事でしょうか。

 この一帯は数年前まで頻繁に群馬県側からニホンザルの群れ「碓氷群(U 群)」が東の県境をこえて侵入してきていて、クワ、サクラ、クリなど初夏から秋にかけては野生動物の餌は豊富なところです。クマもイノシシも利用しています。しかし、今年はクマ棚も見られず、道中、ミズナラの実が散らばっていたのは1ヶ所だけ。町内では平年作のクリもほとんど見られず、稀に見つかるトチの実は小さく、中身は入っていません。他でもそうだと思いますが、ホウノキの実は見あたりません。南西に開いた広い谷ですので、日当りが悪いということはなさそうです。ぬた場がありましたので、イノシシはいるようです。

 さて、上の写真ですが、峠の熊野神社階段下に咲いていたものです。横に看板があって、「この花はなんでしょう?」 階段を登ったところに、解答があるそうです。花があまりに立派でしたので、私はフジアザミかと思ったのですが、メンバーの O さんはオヤマボクチではないかと。後で調べると、オヤマボクチが正解。フジアザミの花はもっと大きく、花と花托の間にくびれがなく、葉には大きなくびれがあるようです。しかし、階段を上りきって境内の隅に立つ小さな看板には「やまごぼう」とありました。

 この「やまごぼう」という名前は曲者で、正式の和名「ヤマゴボウ」は中国伝来のヤマゴボウ科の大きな草本。白い花、黒紫色の実がなる有毒植物、しかし、根は薬用、葉は食用とあります。同じ仲間でよく見かけるのは2m ほどにもなるヨウシュヤマゴボウ(アメリカヤマゴボウ)で、黒紫色の実をインク代わりにします。写真のオヤマボクチの若い芽は方言で「ヤマゴボウ」と呼ばれ、餅に入れて食用にするとあります。ヤマゴボウの名前で一番なじみがあるのは、「やまごぼうの味噌漬け」ではないでしょうか。これは通常モリアザミの根ですが、中にはゴボウの細い根を使っているものもあるようです。モリアザミの根は切ると断面が菊の花模様に見えるので、キクゴボウとも呼ばれるそうです。書いていても頭が混乱しそうですので、この辺で終ります。
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# by k-saru-net | 2010-10-29 22:20 | その他の動物・自然一般
2010年 09月 16日
美味しいクリの食べ方  2010年9月16日
 今年の夏後半は暑く、日照時間も多かったせいか、クリの実がかなり大きくなっています。実の数は場所や木によってばらつきが大きく、たわわに実っているところもあれば、ほとんど実がついていないところもあります。9月の初旬から、サルはまだ熟さないクリの実を食べ始め、今は群れ全体が実の多いところに集中している光景がよく見られます。
 試しにサルが残して行ったクリを食べてみました。手でイガを開くのは無理で、足でつぶして実を取り出します。まだ、鬼皮は白く、渋皮も白く中の実に密着しているので、そのまま齧ってみましたが、とんでもなく渋いので吐き出さざるを得ませんでした。この時期、畑のトウモロコシやカボチャを食べるサルが、こんなに渋いものを喜んで食べるとは思えませんので、「サル風美味しいクリの食べ方」を観察してみました。

e0005362_5251878.jpg まだ未熟な時期ですので、木の下で待っていてもクリは落ちてきません。木に登って、中身が詰まっていそうな実を選んで、くわえて下ります。中には無精なサルもいて、木の上で食べようとしますが、イガから実を取り出すのに苦労して、ボタボタとイガを落とすことになります。下でそれを待っている要領のいいサルもいます。



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むしろ、下にいる方が多いので、木の上のサルは下で待っているサル達のために実を落としてあげていると解釈したくなるところですが、たぶんそのような利他的行動ではないでしょう。猿蟹合戦ほど意地悪でもないでしょうが・・・。




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 まだ固く閉じているイガから実を取り出すのは容易ではありません。地面に置いたまま、口で一部をこじ開けるようです。そこに指をかけて、イガを開きます。未熟な緑のイガでも結構痛いものです。





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イガから取り出した実は、素早く鬼皮から取り出し、その後しばらく口に持っていったりながめ直したりを繰り返します。どうやら、表面の薄い渋皮を歯でしごきとっているようです。足下には剥かれた渋皮の断片が落ちています。それだけの手間ひまをかけて、やっと至福の時が訪れます。


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 ゆっくりと時間をかけた朝食が終わり、サルが去り、残された宴の跡です。鬼皮は剥くというより、下部の柔らかい部分から取り出しています。白い断片がいくつも落ちているのが、最後の難関である渋皮です。
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# by k-saru-net | 2010-09-16 08:30 | サル追いノート
2010年 09月 07日
東部小学校の畑に被害  9月6日 2010年
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 9月6日の朝、5時半すぎに東部小学校北西の十字路に到着した時には、北側から多くのサルが校内に侵入していく姿が見られ、すでに群れの半数以上が校舎南にある児童の畑に群がっていました。東部小は町内の3小学校の中では一番市街地・商業地の発達した地域にありますが、他の2校はサルの遊動域から数百m はずれているのに対して、東部小だけが遊動域内、しかも頻繁に利用する移動経路に接しています。児童が作る菜園や水田が毎年食害に遭うため、学校では数年前に写真のようなしっかりしたフェンスを3基設置しました。一昨年はフェンスの下、地面との間に隙間があり、サルに潜り込まれ被害が出ましたが、その後改善されています。

 写真のフェンスは校舎の間にあり、他の2基は校舎の南にあります。群れを北に追うため、南の2基に群がっている集団から追い払いを始めました。一人では追いきれないと思い、早朝でしたがロケット花火と爆竹を数発。音を聞いて、西側の住宅地からBB弾銃を持って住民が一人駆けつけてきました。2基のフェンスは中に入られていなかったようでしたが、キュウリのつるはフェンスから外にのびていて、ミニトマトとナスも外から取れるe0005362_5545959.jpg状態になってました。南側は比較的簡単に追い払えたのですが、校舎の間にある写真のフェンスは中に入られ、トウモロコシがかなり取られました。その原因を考えると、南側から追い始めたため侵入から追い払いまで時間があったこと、フェンスの外側に実の入ったエダマメやヒマe0005362_7595732.jpgワリなどのサルが好きなものがあったこと、トウモロコシに対する執着の強さ、ネットの隅がきちんととめられていなかった事、などがあげられそうです。ヒマワリは校内のあちらこちらにあり種を食べられています。種を利用するのでなければ、咲き終わった花は摘んでしまった方が良さそうです。

 群れを北に追い出す際、校舎の北側にある児童の水田も少し被害に遭いました。一部にネットが張られていないところがあり、穂から実をしごいて食べて行きました。水があればサルは畦から手の届く範囲しか食べませんが、道をはさんで水田の向かいにある空き地はイノシシが頻繁に利用しているので、イノシシに入られると稲が全滅する可能性もあります。

 さて、厳しい事ばかり書きましたが、群れを校内から追い出した後、出勤してきた先生に簡単に報告しようと声をかけましたら、教頭先生が朝の忙しい中、一緒に被害を見て回ってくださいました。被害を一つ一つ確認し、原因を検証してまわりましたが、これならきっと今回の経験を活かした新しい工夫を期待できものでした。サル対策には「これさえやれば万全」という特効薬はなく、知恵較べを繰り返すうちに次第にサルが来なくなるというものですから、失敗を検証する作業は大切です。児童に対してもきっといい影響があるのでしょう。校区内にある離山地区は被害の多いところですが、下校時間の後で群れが侵入すると小中学生が何人も出てきて、追い払いに参加します。
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# by k-saru-net | 2010-09-07 08:30 | サル追いノート
2010年 08月 28日
食べても怒られない里の餌  8月28日 2010年

 花びらはバラより薄く、鮮やかなピンクの花を咲かせるハマナスは、自生地の他にも時々植えられているのを見かけます。親指と人差し指で輪を作ったぐらいの大きさのオレンジ色の実をつけます。生で食べるほどには美味しくありませんが、ジャムにすることはあるようです。軽井沢で、サルが毎年食べるハマナスは一ヶ所しかありませんが、生け垣に仕立てられかなりの量の実がなります。映像で見られるようにかなり執着しているところを見ると、きっとサルにとっては美味しい餌なのでしょう。d0164519_21151089.jpg

 クワの実が終って、今年はクマヤナギがあまり多くはなく、ハシバミは不作、そろそろ畑の被害が大きくなりそうな微妙な時期の8月13日、市街地に近い別荘地のハマナスの実に群がって食べていました。ヤマボウシやオオヤマザクラ、ソメイヨシノ、イチイの実のように、農作物ではないため野生動物が食べても人が怒らない餌がかなりあります。これらは人が観賞用に植えるのですが、餌としてみればかなりの量になるものばかりです。里にあるため、周囲には家庭菜園があったり、ユリやチューリップ、ブルーベリーやスグリの仲間、木いちごの仲間など、人が大切にしているものも多くあります。

 軽井沢は寒すぎるのですが、ちょっと標高の低い隣町までは柿の木がたくさんあって、今は干し柿を作る人もいないため、たくさん実った赤い実はサルを誘っています。軽井沢では畑の隅に捨てたカボチャの種からつるがしげり、勝手にたくさんの実がついています。出荷する予定ではないらしく、畑の持ち主はサルがカボチャを抱えて走っていても追い払いません。8月23日には、離山地区の国道と線路の南で、カボチャが大小20個余りとられましたが、周囲では追い払う人もいませんでした。ヒマワリの花もちぎって行きましたが、種が実るとサルを誘う餌になります。

 野生動物対策では、人里にたくさんあって、動物が食べても誰も怒らない餌の存在が、動物を里に誘導しているという事で問題になっています。井上雅央さんの本「これならできる獣害対策」にくわしく書かれています。

 各地でボランティアによる、放置された柿やゆずの収穫が始まっていますが、過疎化や老齢化で、集落の人だけでは処理できなくなっているのが現状です。わずかずつですが人口の増えてきた軽井沢でも、サルの被害のように直接身に降り掛かる災難に対し、集落の人だけでは対処できないほど、地域社会の力が弱くなっています。まして、山村のいたるところにある「限界集落」では、現金収入の少ない年寄りの糧でもあり楽しみでもある畑仕事ができなくなってきました。軽井沢でもサルの遊動域にあたる地域では、この5年ほどで家庭菜園の面積が半減していると感じています。一見、年々被害が減少しているように見えても、じつは被害に遭う畑や家庭菜園が、堪えられなくなって耕作をやめてしまっていることが多いようです。自然のなかで自然の恵みを受けてきた山間地の集落に、最後のとどめを刺すのがイノシシ、シカ、サルなどの自然の動物達ということになりそうです。
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# by k-saru-net | 2010-08-28 05:25 | メッセージ
2010年 08月 15日
トウモロコシ被害が始まる  8月14日 2010年
e0005362_2056389.jpg 前夜の泊り場から300m ほど離れた規模の大きい家庭菜園群(一部は出荷しているかもしれません)が、早朝サルの群れ全体に入られ、ざっと見ただけでもトウモロコシ約100本の他、エダマメ、カボチャ、キュウリ、ナス、ズッキーニなどが被害にあいました。5時50分すぎに現場についた時は、ほとんどのサルが満腹状態だったのか、追い払いを始めたとたんにさほどの未練を見せず、新幹線の塀を越えて北へ逃げました。逆算すると、群れは5時30分よりも前に行動を開始したものと思われます。

 このケースに見られる被害対策の問題点を検証してみたいと思います。

 私自身について考えるなら、朝は4時前に起きていますが、この日は曇天でサルの行動開始がこれほど早くはないと思い、出発は5時半頃。それでも、いつもよりは2~30分早めに出ました。昨夜の泊り場付近にいないことを確認し、さらに国道と線路北側の家庭菜園にサルがいないことを確認してから、線路の南側に行きました。そのロスタイムが15分ぐらいあったでしょうか。まっすぐ被害現場に行っていれば、被害はもっと少なかったでしょう。

 被害にあった菜園のうち一番大きい畑は電気柵で囲われていたにもかかわらず、なぜサルに入られたのか。写真でも判るとおり、電気柵は25cm ほどの間隔で単線が5本張られたものです。一番下のプラスチック碍子がねじ曲げられているのが見えます。下から2本目の電線もたるんで間隔が広げられています。回りには登って上から飛び込めるような木や家はなく、電気柵の下方から押し入ったと思われます。

 電気柵の内部ギリギリまで作物があるため、葉が接触して放電していた可能性があります。草も生えていて、一番下の線は特に効果がなかったのかもしれません。この場所はイノシシやタヌキの被害もあるかも知れませんが、毎年サルに入られて大きな被害を出しているにも関わらず、ネット式の電気柵ではなく間隔の広い単線の電気柵を設置した事自体が間違いではないでしょうか。手足や顔などの無毛の部分が触れない限り効果の薄いものですから、このタイプを設置した業者が被害の実態を知らなかった可能性があります。菜園所有者にとっても、補助金を出す役場にとっても無駄な出費です。この地区では、以前にも電気柵を設置しながら、周囲の家や木から飛び込まれて被害が止められず、電気柵なんて無駄だという意識が住民にあります。適切な指導をしないで金をかければ、かえって対策の進展を阻害しかねません。

 クワの実が終わり、10日間ほどクマヤナギなどを食べた後、毎年8月中旬からトウモロコシなどの農業被害が発生しています。この畑も同じ時期に毎年被害にあっています。前日の泊り場の位置から、翌日の被害は予想できたと思います。しかし、地域住民や町内会・隣組などに対する積極的な情報提供はなかったと思われます。役場の対策員が到着したのは7時少し前で、通常2人体制ですがこの日は1人。その時間にはすでに、満腹のサル達は線路と国道をはさんで向かい側のマンションの屋根で食後の休憩状態でした。状況に応じて柔軟な行動ができる体制でなければ、野生動物に対応できないでしょう。パターン化された追い払い体制をサルは学習して、隙をつく行動をしてきます。

 以上、今回の被害に見られる問題点を簡単にあげましたが、一番の問題は「問題点を検証する」姿勢も場もないことでしょう。被害住民と対策側が話し合う事もないため、それぞれがその場しのぎの行動で、手間も費用も効率の悪い使われ方になっています。効果の低い対策は無力感やあきらめにつながっていきます。

 なお、写真の右端の花豆の葉に、昨年同様の病変が見られます。他地域でも同様の病変が出ています。地域によっては、昨年収穫がなかった所もありました。
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# by k-saru-net | 2010-08-15 22:06 | サル追いノート
2010年 08月 07日
夏の皮はぎ・・・クマと遭遇  8月5日 2010年
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 クワの実がほとんど終っても、サルの動きにはまだ「未練」が残っているように感じられます。まだわずかに実が残っているのかもしれませんが、クワの木に取り付いていることが多く見られます。先週までとは違い、めったに使わない移動ルートをたどることが目立ちます。今年はクマヤナギの実が少ないせいかもしれません。昨年8月初旬はクマヤナギの実を中心に、ウド、シシウド、ツノハシバミなどに手を出していて、トウモロコシなどの畑の被害が本格化するのは、8月中頃からでした。現在は、ミヤマザクラの実に群がって追っても戻るような執着を見せる以外は、なにを食べているのかよくわからない事が多い状態です。ミヤマザクラの実は、中の種まで食べるらしく、離れていても種を噛み砕く音が聞こえます。オニグルミの若い実も食べますが、強い執着を示すほどではありません。そろそろ緑の皮の中の殻が堅くなってきて、若いサルでは噛み割れなくなります。

 軽井沢中央部の渓流を、群れがいつもより北の方で渡り、林道沿いの斜面で樹上に泊りました。周囲は国有林で目立った被害が出ない場所なので、早朝ゆっくり観察していましが、冬場によくある樹皮を剥ぐ行動が見られました。何本かの木の枝が地上4~5m のところで樹皮を剥がされ、垂れ下がっています。一本はクワの木のようでしたが、他は樹種がわかりませんでした。泊り場に1時間以上とどまっていました。
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 役場のサル追い隊2名がやってきて観察の加わってほどなく、前方(北)20m あまりをツキノワグマが林道を横切りました。西側の渓畔林から東の斜面へ、早歩きの速度で、こちらを振り向く事もなく、静かな移動でした。単独で、大きさは中ぐらい?の成獣。道を横切る時の印象は、スラッと細身で毛並みはきれいでした。右の写真は林道ののり面に残る足跡です。

 そのまま斜面を上って東に行くと思われたので、3人でクマが渡ったところへ林道を進みましたが、林道ののり面の上をクマは南へ進み、最接近した所は10m 以内だったと思われます。東西に並んだところで、クマは東へ斜面を上がって去りました。日頃、クマにであったら静かに後ずさりするようと人には言っていながら、何とも無謀な対応だったと反省しています。

 サル追いをしているとクマと接近する事はよくあります。こちらが騒々しく群れを追い立てているため、クマの方が気づいて避けているというのがわかります。今回は静かに観察していたので、気づかなかったのでしょう。毛が濡れてなく、道にしずくが落ちた様子もないことから、西側の渓流を渡って来たのではなかったでしょう。クマが出てきた場所を、30分以上前から車と徒歩で何度か往復しているので、渓畔林に潜んでいたのでもなさそうです。渓流側で林道沿いを北から下ってきたら、私たち3人がいたため、山側に移ってさらに南下しようとしたという可能性が高そうです。広葉樹の発達した渓畔林と国有林が北からずっとつながっている所ですから、クマの侵入を止める事は難しいロケーションと言えます。自分の対応を含めて、いろいろ考えなければならない事が多い、クマとの遭遇でした。



 
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# by k-saru-net | 2010-08-07 09:26 | サル追いノート
2010年 07月 29日
ヤマユリの食べ方  7月29日 2010年
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 数年前、ヤマユリや野生のウバユリがサルに食べられて、軽井沢では数が減ってしまいましたが、今年はかなり復活しています。春、ユリの芽が出る頃、引き抜いて根を食べます。しばらくたって、茎が20cm ぐらいにのびた頃、地際の白く柔らかい茎を食べます。そして夏、花が咲く頃・・・・庭のヤマユリが咲くのを楽しみにしている人々のボヤキ、「咲く直前に食べられてしまった」という嘆きが聞かれます。サルにとって、「ユリは3度美味しい」のです。

 さて上の写真ですが、千ヶ滝西区の別荘地で見事に咲き誇るヤマユリの花です。でも、何か物足りない感じがしませんか? 生け花でユリの花を使うとき、花粉が服につかないように雄しべの先の葯を切り取る事があります。この写真のヤマユリはまさにその状態なのです。別荘の持ち主は異常に気づかないかもしれません。花が開いてすぐにサルが葯を食べてしまったのです。ユリを折る事もなく、花を傷つけずに葯だけを食べたのです。
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 今度の写真は、花が開く直前に雄しべの葯を食べたものです。左下の蕾が、ちょうどサルが食べたばかりという状態です。蕾の上側の花びらをちぎりとって、中の葯だけたべたところです。この状態の蕾が開くと、他の3つの花のように上側の花びらが途中までしかなく、雄しべのないユリの花になります。イノシシやシカでは、たぶんこのように手の込んだ事はしないでしょう。ユリの花(キスゲの仲間?)を食べる人間もこんな事はしません。サルにとっては、花粉は貴重な高タンパク食品かもしれませんね。秋につくムカゴを食べるかどうか、確認した事はありません。もしムカゴも食べるようでしたら、「4度美味しい」ということになります。
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# by k-saru-net | 2010-07-29 21:01 | サル追いノート
2010年 07月 23日
別荘の屋根でシラミ退治


 依然としてクワの実の採食を中心に回遊しています。真夏の暑い陽ざしが続いていますが、関東平野と佐久平の峠にあたる軽井沢では、上昇気流が発生しやすいようで、強い雷雨に見舞われます。なぜか、サルのいる所に限って、局地的な強い雷雨がよく起きます。この日も夜の間に雨があったらしく、上り始めた朝日で毛を乾かしながら、何組ものサルが毛づくろいに専念していました。

 毛繕いとかグルーミングと呼ばれ、寄生虫退治の他、毛並を整える、塩をとっている、親交の確認など、さまざまに解釈されてきました。1990年頃から、地獄谷野猿公苑の職員の方々と田中伊知郎氏による観察で、シラミ退治をしていることがはっきりしました。つまみ上げて口に運ぶのは、ほとんどがサルジラミの卵で、ときおり成虫も捕らえる事があり、卵のつまみ上げ方にはいく通りかのやり方があるそうです。(「知恵」はどう伝わるか :田中伊知郎著 :京都大学学術出版会)

 2頭のオトナメスは母娘か姉妹でしょうか。生後2〜3ヶ月のアカンボウも真似ているのが見られます。群れの個体識別や戸籍作りには、このような観察が必要でしょう。特に軽井沢群ではこの数年間、群れ内部のグループ化が起きていることや、市街地・人里の利用増加が見られます。適正な「保護管理」のためには、群れの状態を理解する必要があります。
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# by k-saru-net | 2010-07-23 21:53 | サル追いノート
2010年 07月 22日
今年もコブシなどに葉枯れ病  7月22日 2010年
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 この数年続いている環紋葉枯れ病が、今年もコブシやクリなどに発生しています。上の写真のように、町内のところどころに緑の落ち葉が敷き詰められているように見られることがあります。まだ、鮮やかな緑色を残した葉に、淡褐色や濃褐色の広い斑紋が見られます。昨年は長雨の影響か、町内の東半分でかなりの割合でコブシが夏の終わりにはほとんど落葉し、サクラ・クリ・ミズキ他、多くの樹種にも見られました。林の下草にも見られ、畑の花豆(ベニバナインゲン)やズッキーニにも同様の症状が出ていました。

 昨年、県の林業総合センターに問い合わせたところ、「環紋葉枯れ病」という病名で、前年の病落葉を放置すると翌春それから感染が広がるそうです。薬剤による防除は無理で、落ち葉を焼却処分してで感染を防ぐしかないようです。昨年、役場に町内への注意喚起をお願いしましたが、まったく取り合ってはもらえませんでした。

 今年は、昨年に較べると気候が乾燥していますので、今後大きく広がるかどうかわかりませんが、病落葉は早めに焼却するか、生ゴミとして密閉して回収した方が良さそうです。


追記
10月30日に長野県環境保全研究所でニホンジカの研究発表会がありました。その会場で、県林業総合センターの岡田さんに、この樹病についてうかがいました。下草や畑は違う病害ではないかという事でした。

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# by k-saru-net | 2010-07-22 13:12 | その他の動物・自然一般
2010年 07月 19日
今年は白い花の当たり年?  2010年7月
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             ズミの花                  クリの花

 今年は早春のコブシに始まり、ズミ、ニセアカシア、ミツバウツギ、ヤマボウシ、クリ、ウツギ、ナツツバキ、マタタビなど、白い花の多くが当たり年のように思われます。他の色の花が不作というわけではありませんし、白い花でも不作のものもあったでしょう。花数が少ないと、いきおい目立たず、不作に気づかないだけかもしれません。

 クリの花は例年より多く、花期も長かったように思いますが、ミツバチの姿が少なく、実が豊作かどうかはわかりません。昨日(7月18日)千ヶ滝西区の会社保養施設の庭で見たクリの枝には、直径1cm ぐらいの小さなイガがたくさんついていました。ミツバウツギの二股の袋状の実もたくさんなっています。サルの行動に大きな影響を与えるのは、ヤマボウシとクリの実でしょうか。
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# by k-saru-net | 2010-07-19 21:59 | その他の動物・自然一般
2010年 07月 19日
軽井沢の別荘地を歩き回るイノシシ 7月2日 2010年



 7月2日、蕨尾地区東南端、造成中の別荘地を歩き回るイノシシを見つけました。軽井沢町役場から約1km ほどのところで、別荘地の中には100m 以内に5〜6軒の常住家庭もあり、朝夕何人かの児童が通学しています。しばらく観察した後、役場のサル追い隊とともに爆竹で追い払いましたが、山の中に帰る訳ではなく、ただ姿を消したにすぎません。

 曇り空の夕方だったため、画像はよくありませんが、体つきの割には身軽に動き回りそうな様子がわかるでしょうか。まだ小振りの成獣でしょう。今朝(7月19日)にも、千ヶ滝西区の別荘地でイノシシに遭いました。やはり周囲には常住者もかなりいるところで、3連休ということもあり10組ほどの別荘客が散歩していました。

 イノシシの捕獲は猟友会を中心に進められています。晩秋から冬の間は、ドングリを食べて脂がのり、食用に利用されることもありますが、今の季節、捕獲現場で血抜きや内蔵の処理が難しく、利用されずに埋められる事が多いようです。シカについては、最近積極的に利用が進められていますが、イノシシはまだ組織的なシステムが整っていません。解体は個人にまかされていて、食品衛生法にかない商業的に利用できるケースはまだまだ少ないようです。群れをつくるシカの場合は、大きな捕獲檻で一度に多数の捕獲が可能になって、コスト面からも利用が一歩進みそうですが、イノシシはせいぜい家族単位での行動です。

 人家近くでは、銃器による捕獲が出来ず、ワナや檻で一頭捕まえても、残ったイノシシがその場所を危険なところと認識する事はないようです。出産数も多く、里に出るイノシシを捕っても、またすぐに出没します。行政的には、捕獲に報奨金をつけるだけでなく、利用や販売まで見通した、一貫性のある対策が望まれます。
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# by k-saru-net | 2010-07-19 08:48 | その他の動物・自然一般
2010年 07月 18日
「コノフトドキモノメ〜!・・・・・ゴメンナサイ」
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 毎日続いた雷雨の夕方、雨がやんでクワの実も充分食べて、あとは寝るだけという時間のオス・メス・アカンボウです。
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 ブログのデザインを変えてみました。写真が少し見やすくなるようにと思いましたが、いかがでしょうか? 写真が大きすぎますが・・・・・こうしないと動画がおさまりませんでした。また、時間のある時に工夫してみます。
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# by k-saru-net | 2010-07-18 09:34 | 写真
2010年 07月 04日
サル追いについて・・・自助・共助・公助
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 上の写真は2010年5月14日撮影した、レッドと呼ばれている発信器をつけたメスザルとその新生児です。

 現在、町役場では7人の職員が軽井沢群(K群)に交代ではりついています。3年前に、それまでの猟友会による監視活動から、推定3倍以上の予算をつけて、臨時職員を雇用し、サルの追い払いを始めました。それまで、早朝にボランティア(旧軽井沢地区の対策部会等)が山地に追い立てた群れは、猟友会が担当する昼間、再度市街地に侵入し被害を出すという事が続いていました。

 その時期、大量捕獲をきっかけにK群では群れの中のグループ化が進み、次第に山地への追い立てが難しくなります。グループ化については、また別に書きたいと思いますが、役場に交代した当初はかなり積極的に追い立てを行っていました。現在、被害が起きている現場からの追い払いは出来ていますが、望ましい方向への制御は出来なくなってきました。去年から、市街地内やそれに近接する別荘地を回遊することが多くなっています。遊動域は人里に集中してきています。

 サル追いについては、各地で被害が起きている現場からの「追い払い」が行われ、一部では遊動域を人里から山へ移す目的の「追い上げ」の可能性が考えられていました。被害が起きる場所から比較的起きにくい方向へ、群れを制御しながら追っていた我々ボランティアのやっていたことに対し、「追い立て」という呼び方を、長野県環境保全研究所の陸さんが提唱されました。「追い立て」を継続することで、次第に「追い上げ」につながることを期待していました。現在は遊動域として利用されていない東北部の山地(国有林)の縁(白糸ハイランドウェー)まで、当時は度々追い立てが出来ていました。3年前に較べると、現在の遊動域は縮小し、市街地と別荘地に集中しています。

 対策の目標・ビジョン、方法論、結果の検証などのないまま、多額の予算と多くの職員を使っていますが、3年前の追い立てに比較すると、現在群れの制御に関して状況は後退しています。これまでの対策と結果を、役場以外の関係者を含めて検証し、システムを変える必要があります。一年に一回、一時間半の対策協議会(野生動物全般)での検討だけでは、まったく不十分です。

 阪神大震災の後、災害対策について「自助・共助・公助」という概念が言われています。災害に際して、自分で対処できる力をつける「自助」、周囲の人たちと助け合う「共助」、行政が助ける「公助」の三本立てで対策を組み立てるということです。

 この考え方でサル対策を考えてみます。家に侵入されないように戸締まりを徹底したり、畑や家庭菜園にネットや電気柵を張るのが「自助」。イノシシやクマのような危険がないサルの「追い払い」も、お年寄りなどの困難な場合もありますが、出来るだけ「自助」するのが望ましいことです。最低限の「追い払い」は素早く自分ですることが被害を減らし、その場所がサルにとって望ましくない場所と認識させることにつながります。

 集落内外の環境整備(野生動物にとって魅力のない環境作り)は一軒だけでは効果がありません。集落から被害のでない方向への「追い立て」も、時間帯にもよりますが、集落全体で取り組む「共助」が効果的です。旧軽地区で対策部会が行った朝食前のサル追いは明らかに効果があり、継続的に行われるうちにサルの方も「追い立て」られる事が習慣化して、手際良く移動させられるようになりました。昼間でも、地域の住民が何人か追い立てに参加すれば、役場職員だけでやるより効果が上がるでしょう。

 「公助」の役割は、個体数調整や有害駆除の他、「自助」「共助」のシステムをスムーズに動かす事も重要な仕事です。電気柵に対する補助はそれにあたるでしょう。しかし現在、地域住民による「自助・共助]にとって一番必要な野生動物の情報が伝わりません。サルの位置情報は、夕方のFM 軽井沢モンキーリポートは6時前に一回だけ放送されます。役場のホームページにあるサル・クマ ナビネットは翌朝まで更新されません。「自助・共助」の出発点である情報が伝わりません。

 役場の対策予算や人員が増えるにしたがい、サルが周囲に来ても苦情を言う以外、一般の住民はほとんどが何もしないことが多くなりました。役場に任せて、旧軽のボランティアが活動をやめた昨年から、旧軽の中心部に群れが再び入るようになりました。たまに自前のBB弾銃やパチンコを持って出てくる住民もいます。現場で職員がトランシーバーやBB弾銃を貸し出せれば、共同歩調でスムーズに「追い立て」が出来るでしょう。住民が「苦情とあきらめ」から「自助・共助」に転換することで、対策は大きく進むでしょう。その前に役場の意識転換が必要です。


[ 追記 ]  7月8日
 役場では7月1日から、夕方5時のサル(K群)位置情報をメール配信を始めました。軽井沢町役場のホームページから入って、[ トップページ各種ごあんないくらし>>環境メール配信サービス>>メール配信サービスのご案内 ] で登録しますと、毎日自動的に配信されるそうです。このシステムは役に立ちそうです。
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# by k-saru-net | 2010-07-04 22:45 | メッセージ
2010年 06月 28日
オスメスのペアで威嚇
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 前回6月26日に紹介しました「威嚇するオスザル」の中で、気の強いメスも威嚇してくる事があると書きました。そのときの写真は、2009年10月23日のものですが、今回の写真は同じ時に、オスメスがペアで威嚇してきたときのものです。後ろにいるメスの方は、発信器をつけた個体で、「みかん」と呼ばれています。
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# by k-saru-net | 2010-06-28 21:22 | 写真