2010年 08月 15日
トウモロコシ被害が始まる  8月14日 2010年
e0005362_2056389.jpg 前夜の泊り場から300m ほど離れた規模の大きい家庭菜園群(一部は出荷しているかもしれません)が、早朝サルの群れ全体に入られ、ざっと見ただけでもトウモロコシ約100本の他、エダマメ、カボチャ、キュウリ、ナス、ズッキーニなどが被害にあいました。5時50分すぎに現場についた時は、ほとんどのサルが満腹状態だったのか、追い払いを始めたとたんにさほどの未練を見せず、新幹線の塀を越えて北へ逃げました。逆算すると、群れは5時30分よりも前に行動を開始したものと思われます。

 このケースに見られる被害対策の問題点を検証してみたいと思います。

 私自身について考えるなら、朝は4時前に起きていますが、この日は曇天でサルの行動開始がこれほど早くはないと思い、出発は5時半頃。それでも、いつもよりは2~30分早めに出ました。昨夜の泊り場付近にいないことを確認し、さらに国道と線路北側の家庭菜園にサルがいないことを確認してから、線路の南側に行きました。そのロスタイムが15分ぐらいあったでしょうか。まっすぐ被害現場に行っていれば、被害はもっと少なかったでしょう。

 被害にあった菜園のうち一番大きい畑は電気柵で囲われていたにもかかわらず、なぜサルに入られたのか。写真でも判るとおり、電気柵は25cm ほどの間隔で単線が5本張られたものです。一番下のプラスチック碍子がねじ曲げられているのが見えます。下から2本目の電線もたるんで間隔が広げられています。回りには登って上から飛び込めるような木や家はなく、電気柵の下方から押し入ったと思われます。

 電気柵の内部ギリギリまで作物があるため、葉が接触して放電していた可能性があります。草も生えていて、一番下の線は特に効果がなかったのかもしれません。この場所はイノシシやタヌキの被害もあるかも知れませんが、毎年サルに入られて大きな被害を出しているにも関わらず、ネット式の電気柵ではなく間隔の広い単線の電気柵を設置した事自体が間違いではないでしょうか。手足や顔などの無毛の部分が触れない限り効果の薄いものですから、このタイプを設置した業者が被害の実態を知らなかった可能性があります。菜園所有者にとっても、補助金を出す役場にとっても無駄な出費です。この地区では、以前にも電気柵を設置しながら、周囲の家や木から飛び込まれて被害が止められず、電気柵なんて無駄だという意識が住民にあります。適切な指導をしないで金をかければ、かえって対策の進展を阻害しかねません。

 クワの実が終わり、10日間ほどクマヤナギなどを食べた後、毎年8月中旬からトウモロコシなどの農業被害が発生しています。この畑も同じ時期に毎年被害にあっています。前日の泊り場の位置から、翌日の被害は予想できたと思います。しかし、地域住民や町内会・隣組などに対する積極的な情報提供はなかったと思われます。役場の対策員が到着したのは7時少し前で、通常2人体制ですがこの日は1人。その時間にはすでに、満腹のサル達は線路と国道をはさんで向かい側のマンションの屋根で食後の休憩状態でした。状況に応じて柔軟な行動ができる体制でなければ、野生動物に対応できないでしょう。パターン化された追い払い体制をサルは学習して、隙をつく行動をしてきます。

 以上、今回の被害に見られる問題点を簡単にあげましたが、一番の問題は「問題点を検証する」姿勢も場もないことでしょう。被害住民と対策側が話し合う事もないため、それぞれがその場しのぎの行動で、手間も費用も効率の悪い使われ方になっています。効果の低い対策は無力感やあきらめにつながっていきます。

 なお、写真の右端の花豆の葉に、昨年同様の病変が見られます。他地域でも同様の病変が出ています。地域によっては、昨年収穫がなかった所もありました。
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by k-saru-net | 2010-08-15 22:06 | サル追いノート


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