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2010年 11月 01日
ニホンジカ 研究発表会 報告 10月30日 2010年
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 台風接近中の荒れ模様の中、長野県環境保全研究所が開いた研究発表会に参加しました。場所が長野市の北、飯綱の山中にあるため、県内からの参加者でも多くは片道2時間前後のドライブでしたが、さらに遠方の県外からの参加者も多く、関心の高さと同時に、環境研や信州大学のこれまでの取り組みに対する評価の高さをも感じさせる集まりでした。

 内容は左記のプログラムのとおりですが、研究や対策の最前線からの報告であるにもかかわらず、いずれも分かりやすい発表でした。研究者とはいっても、現場でいつも住民に接しているからでしょうが、言葉も平易で、なによりも現在の観察や研究の限界点をそれぞれが自覚しながらまとめているスタンスには、誠実さを感じました。

 発表会の長い名称からもわかりますが、多くの野生動物の中から、今回はニホンジカを取り上げたということでしょう。近年、各地で自治体主催のシンポジウムが開かれますが、どこでも被害を及ぼす動物が1種類だけということはほとんどなく、どうしても内容が総花的になります。一般住民を対象にするということから、「啓蒙」というスタンスが強いきらいがあります。今回は研究発表という形でしたが、内容も表現も一般住民が理解できないというものではありませんでした。場所からくる制約がありますが、特に部活などで意識の高い中高生が参加できるとおもしろいと感じました。

 研究発表というレベルを崩さず、民間や中高生の参加の壁を低くするために、例えば昼食時に用意した会議室で、食べながらざっくばらんな会話をリードするというのも可能でしょうか。この発表会については、信州ツキノワグマ研究会からメールで知らされました。クマ関係が中心ですが、貴重な情報を随時メーリング・リストで配布しています。誰でもがアクセスできるオープンな情報センターのようなものが欲しいところです。

 3年ほど前になりますが、クマについてはまったく知識も経験もない私が信州クマ研に入会したさい、当時の林代表と立ち話をする機会がありました。「サル関係でもこのような集まりがあるといいのですが・・・」と言いましたら、「そう思うなら、自分で作りなさい」と即答されました。まったくそのとおりなんですね。素質がない、時間がない、金がない等々、ありきたりの言い訳はいくらでもありますが、正論の前では恥ずかしいばかりです。今頃になってとりあえずというのも情けないことですが、このブログでも今回のような集まりの情報を、報告ではなく予告として取り上げて行きたいと思います。私の情報収集能力はひじょうに低いので、イベントなどの情報をこちらへお寄せいただけるとうれしいです。よろしくお願いします。

by k-saru-net | 2010-11-01 08:08 | さまざまなイベント紹介


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