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2005年 07月 12日
サル追いノート 7/8〜10 南西側からの旧軽井沢地区侵入阻止   T.M.
この週末もクワの実を求めて移動している感じです。木に登って食べているサルが多
い中で、下に落ちている実を拾って食べているのは、赤ん坊を連れた母猿が中心です。
木の上で食べているサルが枝をゆするので、実はたくさん落ちています。
サル追いノート 7/8〜10 南西側からの旧軽井沢地区侵入阻止   T.M.  _e0005362_7582859.jpg

7月8日の夕方、雨の降る中で、東部小の東、野澤橋の西側のクワの木に群がっていま
した。かなり暗くなるまで食べている若いサルたちがいましたが、その場で泊まった
ようです。

7月9日早朝、泊まり場から離山線を渡って北に移動を始めた群れは、5:30頃、雲場
池の南側に集中し、北東の旧軽井沢ロータリー方向へ進行。この時点では1人だった
ので、池の南端で止めようとするが、簡単に突破されてしまう。
( 赤はサルの群、青は阻止隊の動きです)

サル追いノート 7/8〜10 南西側からの旧軽井沢地区侵入阻止   T.M.  _e0005362_812652.jpg

 精進場川を渡ったところで群れは一時停滞。一部が直接東の離山線に出ようとする
が、監視隊のTさんに阻止される。群れは川沿いを北東に進み、六本辻より一本ロー
タリーよりの広い2車線道路に、6:30ごろ達する。
 旧軽の繁華街に侵入させないよう、2車線道路でTさんを含め3人が間隔をあけて
並び、道路を渡ろうとするサルを極力追い返す。7時過ぎまではパチンコとBB弾銃を
使用し、7時過ぎからは人のいない敷地ではロケット花火も使う。
道路を横切らないよう阻止しながら、出来るだけ北西方向に行くよう誘導するが、時
々間を突破される。赤ん坊を連れた母猿には突破されていないので、東に渡った十数
頭はとりあえず無視し、群れ本体を阻止し続ける。
 8時近くになって、2車線道路の北端でかなりの数が北東に渡るが、回り込んで押
さえる。8時で終了したが、その後の様子を監視隊のTさんに聞いたところ、しばら
く道路北端に停滞し、その後は北の三笠パーク方向に移動したそうです。

 南西側からの旧軽地区侵入を阻止出来たのは初めてですが、雲場池の南側で阻止で
きれば、今回の場所よりやりやすいように思います。雲場池で突破されても、いったん
引いて2車線道路で阻止すれば、サルの根気は続かないでしょう。旧軽地区は別荘の敷
地が大きく、出来ればもう少し人数が欲しいところです。
 旧軽地区の住民や商店主には追い払いに出てくる人もいるので、出勤前・開店前の
時間に侵入を阻止するために出てきてもらえるといいのですが、このあたりも行政に
よる指導が必要でしょう。我々や監視隊だけで阻止していると、サルが来ないという
事のありがたみが住民には判らなくなるので、広報活動も必要なところです。

7月10日の朝は、三笠パーク南方、旧軽地区、一本松周囲、あちらこちら走り回るが
見つからず、三笠パーク中腹まで探してみたが、後で監視隊事務所に聞いたところ、
さらに上に上がっていたらしい。午後は、三笠パーク管理事務所付近に降りて来てい
るということなので、夕方旧軽方面を探すが、見あたらず、三笠パークに戻り幹線道
路を上がると、15番付近(中腹)でクワの実を食べていました。

一度下に向かった群れが、なぜ旧軽方向に向かわず、反転して上に行ったのか。現状
を見ていないので、理由はわかりませんが、ともかくもこの週末、旧軽井沢地区に侵
入されなかったことはいい結果でした。クワの実の成熟が次第に標高の高い方へ進ん
でいくにつれ、サルがそれとともに登っていくのであれば、山への追い上げ・棲み分
けにつながる可能性もあります。春以降、タンポポ・フジの花・ニセアカシアの花・
サクラの実・クワの実と連続して強い執着を示したエサが、クワの実で一段落するの
なら、標高によるクワの実の成熟時期の差を追い上げに利用できるかもしれません。

ここまで書いて、さて三笠パークのさらに山側には、クワの木が連続しているのだ
ろうかが気になって、11日の早朝サルの観察の後で足をのばしてみました。三笠パー
ク最上部から北へ小瀬方向につながる林道は、西側が水源涵養林を含む国有林ですが、
東側は1km東の精進場川まで、広大な面積の別荘地開発で林はほとんど残されてい
ません。こんな開発が水源地帯で許されるのかと疑うほどの自然破壊状況です。
傾斜は三笠パークほどではありませんが、保水力の低い造成地で、将来大雨で災害を
引き起こす可能性があります。たぶん軽井沢の人はこの場違いな開発をほとんど見て
はいないのではないかと思います。
白糸ハイランドウエーまでの林道沿いには点々とクワの木はありますが、幼木が多
く、実の量は三笠パーク最上部に較べるとはるかに少ない。幼木が伐られずに生長
すれば、クワの実は期待できます。クリ・ハシバミ・ミズキ・ヌルデなど他の季節の
エサは多く見かけました。

三笠パークから旧軽地区への北東からの侵入阻止に加え、今回は南西からの侵入阻止
も、可能性が出て来ました。

by k-saru-net | 2005-07-12 08:05 | サル追いノート


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