2005年 05月 10日
昨夜の県サル部会のUさんを囲む学習会で、「軽井沢 これで?いいん会」の方々から出された意見について書きます。 私は、昨年の初冬からサルの観察を始め、いくつかの関連する本や資料を読んで、軽井沢の市街地でサルと共棲するのは不可能と考えるようになりました。一部あるいは季節的に別荘地での共棲の可能性を残しながら、最終的には東北部の国有林をサルの棲息地とする「追い上げ・棲み分け」を、サル対策の基本方針とする考えに基づいて「軽井沢の子供達へ 軽井沢100匹のサル」を書きました。その内容に対して、異論もなく、多 くの方々がそのチラシを配布し、パンフにも載せ、折り込みチラシの片面にもなりました。 その間の経過から、「追い上げ・棲み分け」がこの会の考えとして受け入れられていて、それを役場や町民に提案するために、現実の群れでテストし、対策の具体像を練るものと思っていました。 しかし、昨夜の学習会では、サルをいじめたくない、今のように群れが街中を遊動する中で、人間の方の意識を変えていけばいい、という意見がKさん、T.H.さんから出されました。さらにもう一つ、猿山を作ってそこでエサを与えて、街中の被害を防ぐ、という考えがT.A.さんから出されました。 棲み分けを実現するために、エサが豊富な軽井沢の市街地では群れを圧迫することも必要と考えたのですが、サルをいじめるのがいやだから「サル追い」には近づきたくないという発言もありました。 これら新しい意見や考えは、「追い上げ・棲み分け」案と同様に現段階ではあくまでも「試案」「仮説」にすぎません。実際の群れでトライアル・アンド・エラーを繰り返して検証し、具体的方法を練り上げ、はじめて町や住民に提案するに耐えられるものとなるでしょう。思いつきをしゃべるだけで、現場で動いて検証しないかぎり、ただの絵空事にすぎません。その点、3人の方々の姿勢には疑問を感じています。
by k-saru-net
| 2005-05-10 21:23
| サル追いノート
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広く豊かな自然がありながら、市街地や農地を荒し回る軽井沢のニホンザル。人間とサルの望ましい関係を、観察と対策の実践の中から模索する人々のネットワークをめざしています。 by k-saru-net カテゴリ
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