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2005年 05月 23日
サル追いノート 5月23日(月) フクロウの幼鳥をいたぶる  T.M.
昨夜からの泊まり場は、千が滝西区せせらぎの里入り口バス停の北西200m付近。5時半頃から斜面上部(北西方向)に移動。昨日朝の監視隊員としばらく話をしました。
内容は主に、東北部の鼻曲山方面の国有林にはかなりの広葉樹もあり、サルの一群は棲めそうだという事、湯川・国道146より西には群れを来させないようにするのが、
農業被害防除に必要ではないかという事、群れがエサを求めて移動する時は雌猿がリードしているのではないか?という事、人間の怖さ・人里の怖さを学ばせた方がいいという事など。

話しているうちに群れは移動し、S.M.1さんと合流して、あやめが原側から廻りこんでみました。泊まり場から北西に200mほど上がったところに群れを見つけ、北東方向に少し追い始めたところ、異様に興奮したサルの一団がいて、藪に踏み込んだところ、地面にフクロウの巣立ち前後の雛が落ちていました。周囲は興奮して鳴き交わすサルだらけで、フクロウの親の姿はなく、一度遠くに飛ぶ鳥の姿は見たものの、カラスかフクロウか見分けがつきませんでした。

雛はまだ元気でしたが、ずぶぬれで羽をやられていて、翼の骨の関節が片方外れて、骨一本が露出した状態。サルに遊ばれたものと思われます。太い木の枝にのせて、親鳥が来ないか見ていましたが、サルが周囲で騒ぎまわっているため、あまり離れることも出来ず、親鳥も姿を見せないので、さてどうしたものか? そのまま放置するのが一番自然なのでしょうが、サルは再び雛で遊んで殺すでしょう。サルではなく例えばキツネやテンのように食う・食われるの関係であれば、そのままにしておく(食われる側がよほどの希少種でないかぎり)のが自然でしょうが、軽井沢の里を跋扈するサルの場合はちょっと違うかなあ?

雛を保護しても、助かる可能性は低いし、たとえ命だけは助かっても野生には戻れないほどの傷です。無責任ですが、自分にはその世話をする余裕がない。フクロウという鳥は、けっして多いわけではないし、サルが里山の自然に対しどんな影響があるかという点を考える上でも、きちんと報告されるべき出来事と思われます。たまたま前日、巣立ち雛を拾ってしまう人が多いという話を、Hさんがしていたのすが、全く申し訳ないなあと思いながらも、電話してみました。

以前、野鳥の会にいたころ、春になると落ちていた雛をずいぶん持ち込まれたものですが、その世話は難しく手間がかかり、ほとんどの場合死ぬのを見る事になります。

早朝にもかかわらず、Hさんはさっそく来て、引き取ってくださいましたが、その後の手間などを考えると、やはり複雑な思いが残ります。その頃には、群れが少し移動して静かになり、遠くのカラマツの枝にフクロウの親が来て、飛ぶのを見ました。

左は見つけた時の状態、右は枝にのせた状態です。

サル追いノート 5月23日(月) フクロウの幼鳥をいたぶる  T.M._e0005362_16405327.jpgサル追いノート 5月23日(月) フクロウの幼鳥をいたぶる  T.M._e0005362_1641674.jpg








   <見つけた時の状態>                <枝にのせた状態>

by k-saru-net | 2005-05-23 16:37 | サル追いノート


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