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2005年 08月 18日
サル追いノート 8/3〜8/17  モロコシを中心に農作物の被害    T.M.
しばらくレポートを書かないでいるうちに、夏も何となく盛りを過ぎ、草むらから虫の声が聞こえるようになりました。

8月6日にサルの群れは湯川を西に渡り、以来10日間、中軽井沢北部の家庭菜園、借宿帰農のブルーベリー畑、古宿のモロコシ畑などを巡回し、7月の末と合わせると判っているだけでもネギ・ナス・キャベツ・モロコシ・枝豆・モロッコインゲン・ブルーベリー・キュウリ・ズッキーニなどの被害を出してきました。

本格的な畑作が広がる借宿地区・古宿地区への侵入を避けたいと、早朝から監視隊と共に群れを追ってきましたが、古宿では2度、国道18号の南側まで侵入され、モロコシ数十本の被害が出ました。幸い2度とも追い払い側が4人、地元の人も出てきて、国道を渡ったのは10頭以下に押さえることができましたが、北側では群れが東西に広がりあちらこちらでつまみ食いされました。7月末から8/14までの被害地図を添付します。

出来るだけ被害状況の写真を撮るようにしていますが、それにしても役場が被害調査に来ている様子がありません。昨年度も問題になったことですが、「保護管理計画」に書かれている「被害情報マップ」や被害統計を作っているのでしょうか? 今後の対策方針を立てる上で、群れの状況把握と被害情報のデータはもっとも基本となる資料ではないのでしょうか。被害の現場で見る限り、役場に寄せられる苦情電話の件数と、実際の被害の間には何の相関関係もなさそうです。現場を見て、記録し、信頼性の高いデータを積み重ねない限り、役場のやろうとしていることは「被害対策」ではなく「苦情対策」と言わざるを得ません。

千ヶ滝西区と借宿・古宿の間は地形が複雑で、サルの通り道が無数にあるのに対し、車で追跡出来る道路が東西両端にあるだけで人の移動がままならず、畑への侵入を手前で阻止するのが難しいところです。早く湯川の東岸に移ってくれないものかと思っていましたところ、15日の早朝、群れが泊まっていたのが上の原線北端の三叉路周辺だったので、監視隊のTさんと二人で、旧プリンスホテル敷地からロケット花火で追い出し、南側にいたのはパチンコとBB弾銃で東に追い、国道146号ガソリンスタンド付近でトンボの湯側に追い上げる事ができました。一部が信号の上で戻ろうとしましたが、群れは三笠パーク方向に移動したようです。
サル追いノート 8/3〜8/17  モロコシを中心に農作物の被害    T.M._e0005362_23511643.jpg

移動の途中、蕨尾の上の方で、子ザルが1頭、車にひかれたそうです。即死状態で、親ザルが持って行ったそうです。翌朝、三笠パークを下に向かって移動中の群れの中に、死んだ子ザルを引きずって行く母ザルを見つけ、撮影しました。今年の春早い時期に生まれた子(オス)のようです。

群れは16日の午後には離山集落に達し、離山線と18号線の間の畑のモロコシを数十本食い荒らし、夕方現地に行った時も、まだ数頭畑に来ていました。翌朝は雨の中、5時に行きましたが、既に畑の周囲のアパートに5〜6頭、その西側の畑や国道をはさんだ南側にも来ていて、追い払っている間に、東側のマンション付近から歩道橋を数十頭が線路南に渡り、畑2ヶ所でモロコシ50本ほどの被害を出しました。

離山地区の家庭菜園は、借宿・古宿の本格的農地に較べると、規模は格段に小さいのですが、群れで入られと被害の大きさはかわりがありません。入り組んだ家並みの隙間にあるため、見通しが悪く追い出しにくいので、中に入られるとやっかいです。畑の数はそれほど多くはなく、広がりもないので、かなり手前で積極的に追い返す方がよさそうです。

自然のエサでは、クマヤナギの赤い実をよく食べています。場所にもよりますが、クリのイガが少ないようです。皆さんの所ではいかがですか? クリの出来不出来がどれぐらい冬越しに影響するのか、過去のデータを調べてみて、今年の冬の予想ができるといいのですが・・・。


以下は、前回のレポート以降の「サル追い日誌」です。
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8月3日 夕方  三笠パークの上部で信号音

8月4日 早朝  三笠パーク中程でクリの若い実をかじっている。
    夕方  不明(軽高北300m)

8月5日 早朝  離山集落で軽高・マンションから追い払い中に、公民館西側の畑の
         モロコシに被害、十数本。
    夕方  宝性寺南の集落から、上に追う。三井の森でもさらに追い上げ。

8月6日 早朝  せきれい橋の下流で湯川を渡り、中軽北部の家庭菜園でネギ10本。
    夕方  せせらぎの里南端で信号音。

8月7日 早朝  せせらぎの里南端からさらに南下。
    夕方  雷雨。せせらぎの里入り口南で信号音。

8月8日 早朝  せせらぎの里3番から西に移動。上の原bすてい北に15頭ほどの一
        群。本隊のいる西に追い上げ、清水屋山荘上を通過させる。
    夕方  昼間、借宿帰農でブルーベリーとモロコシの被害。御影用水に沿っ
        て東に追う。

8月9日 早朝  古宿東端、国道の北側の畑でモロコシ被害50本以上。ブルーベリー。
    夕方  上の原、富が丘バス停東に泊まる。

8月10日 早朝  富が丘バス停東で少し北上。
     夕方  西区営業所、黒崎線東側の別荘地で騒ぐ。バーベキューに興奮。

8月11日 早朝  せせらぎの里から出てきて、営業所付近で騒ぐ。西北に移動。
     夕方  昼間借宿帰農に出る。地元男性1人と太郎山線の御影用水付近で
         防衛線。西側で泊まる。

8月12日 早朝  太郎山線入り口から6〜7頭が国道南側の家庭菜園に侵入。公民館
         北の菜園と2ヶ所でモロコシ30本。北側に戻り、ブルーベリーと
         枝豆の被害。
     夕方  せせらぎの里4番付近。

8月13日 早朝  せせらぎの里4番から西に向へ。清水屋の菜園防衛。あやめが原へ。
     夕方  昼間、借宿帰農で被害。せせらぎの里南端で泊まる。

8月14日 早朝  群れは上の原南端に向かうが、途中ハナコ他数頭以外は古宿方向
         へ移動。一部が国道南・古宿東部の畑でモロコシ20本。北へ追い
         上げる。
     夕方  豪雨で中止。

8月15日 早朝  上の原線北端の三叉路付近で泊まっていた群れを、監視隊1人と共
         に東に追い、トンボの湯入り口付近で国道146号を渡らせる。一
         部が信号の上で西に反転。
     夕方  昼間、蕨尾の上部で車にひかれた子ザルがあったという。(三笠
         パークへ。)

8月16日 早朝  三笠パーク13番から下り、旧ゴルフに入る。事故死の子連れ撮影。
     夕方  離山公民館西の畑に侵入していた数頭を追う。ロンギングハウス          
         東側の林に泊まる。昼間30本の被害。

8月17日 早朝  公民館西の畑2ヶ所でモロコシとナスの被害。追っている間に、国
        道南側のモロコシを数本やられ、さらに半数ほどが、歩道橋を渡り、
        線路南へ移動。畑2ヶ所でモロコシ4〜50本。
     夕方 離山線北側でカボチャ被害の跡。泊まり場は軽高東側。

by k-saru-net | 2005-08-18 23:54 | サル追いノート


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