2010年 07月 29日
![]() 数年前、ヤマユリや野生のウバユリがサルに食べられて、軽井沢では数が減ってしまいましたが、今年はかなり復活しています。春、ユリの芽が出る頃、引き抜いて根を食べます。しばらくたって、茎が20cm ぐらいにのびた頃、地際の白く柔らかい茎を食べます。そして夏、花が咲く頃・・・・庭のヤマユリが咲くのを楽しみにしている人々のボヤキ、「咲く直前に食べられてしまった」という嘆きが聞かれます。サルにとって、「ユリは3度美味しい」のです。 さて上の写真ですが、千ヶ滝西区の別荘地で見事に咲き誇るヤマユリの花です。でも、何か物足りない感じがしませんか? 生け花でユリの花を使うとき、花粉が服につかないように雄しべの先の葯を切り取る事があります。この写真のヤマユリはまさにその状態なのです。別荘の持ち主は異常に気づかないかもしれません。花が開いてすぐにサルが葯を食べてしまったのです。ユリを折る事もなく、花を傷つけずに葯だけを食べたのです。 ![]() 今度の写真は、花が開く直前に雄しべの葯を食べたものです。左下の蕾が、ちょうどサルが食べたばかりという状態です。蕾の上側の花びらをちぎりとって、中の葯だけたべたところです。この状態の蕾が開くと、他の3つの花のように上側の花びらが途中までしかなく、雄しべのないユリの花になります。イノシシやシカでは、たぶんこのように手の込んだ事はしないでしょう。ユリの花(キスゲの仲間?)を食べる人間もこんな事はしません。サルにとっては、花粉は貴重な高タンパク食品かもしれませんね。秋につくムカゴを食べるかどうか、確認した事はありません。もしムカゴも食べるようでしたら、「4度美味しい」ということになります。
by k-saru-net
| 2010-07-29 21:01
| サル追いノート
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![]() 広く豊かな自然がありながら、市街地や農地を荒し回る軽井沢のニホンザル。人間とサルの望ましい関係を、観察と対策の実践の中から模索する人々のネットワークをめざしています。 by k-saru-net カテゴリ
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