2010年 10月 29日
![]() この日は夜のうちから雪がちらほら。久しぶりに10月中の初雪です。早朝の気温も0度を下回っている。午前中、町内の有志が主催する、旧軽井沢の二手橋から旧中山道を碓氷峠まで歩く集いに、飛び入りで参加させてもらいました。 紅葉が進んでいる時期でしたが、赤は少なく、黄色が中心。緑のままの樹種や色づく前に茶色に変わって落葉しているのも多く見られます。全体にまとまりのない無秩序な状態という印象の秋の山です。車道より少し南東側の沢に近いところを、ほぼ車道に並行して登って行きます。一部にモミやスギが見られる以外はトチ、ナラ、クリ、カエデ、サクラ、ホウノキ、コブシ等々、軽井沢ではごく普通の広葉樹林です。特徴と言えば、トチの木が多い事でしょうか。 この一帯は数年前まで頻繁に群馬県側からニホンザルの群れ「碓氷群(U 群)」が東の県境をこえて侵入してきていて、クワ、サクラ、クリなど初夏から秋にかけては野生動物の餌は豊富なところです。クマもイノシシも利用しています。しかし、今年はクマ棚も見られず、道中、ミズナラの実が散らばっていたのは1ヶ所だけ。町内では平年作のクリもほとんど見られず、稀に見つかるトチの実は小さく、中身は入っていません。他でもそうだと思いますが、ホウノキの実は見あたりません。南西に開いた広い谷ですので、日当りが悪いということはなさそうです。ぬた場がありましたので、イノシシはいるようです。 さて、上の写真ですが、峠の熊野神社階段下に咲いていたものです。横に看板があって、「この花はなんでしょう?」 階段を登ったところに、解答があるそうです。花があまりに立派でしたので、私はフジアザミかと思ったのですが、メンバーの O さんはオヤマボクチではないかと。後で調べると、オヤマボクチが正解。フジアザミの花はもっと大きく、花と花托の間にくびれがなく、葉には大きなくびれがあるようです。しかし、階段を上りきって境内の隅に立つ小さな看板には「やまごぼう」とありました。 この「やまごぼう」という名前は曲者で、正式の和名「ヤマゴボウ」は中国伝来のヤマゴボウ科の大きな草本。白い花、黒紫色の実がなる有毒植物、しかし、根は薬用、葉は食用とあります。同じ仲間でよく見かけるのは2m ほどにもなるヨウシュヤマゴボウ(アメリカヤマゴボウ)で、黒紫色の実をインク代わりにします。写真のオヤマボクチの若い芽は方言で「ヤマゴボウ」と呼ばれ、餅に入れて食用にするとあります。ヤマゴボウの名前で一番なじみがあるのは、「やまごぼうの味噌漬け」ではないでしょうか。これは通常モリアザミの根ですが、中にはゴボウの細い根を使っているものもあるようです。モリアザミの根は切ると断面が菊の花模様に見えるので、キクゴボウとも呼ばれるそうです。書いていても頭が混乱しそうですので、この辺で終ります。
by k-saru-net
| 2010-10-29 22:20
| その他の動物・自然一般
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![]() 広く豊かな自然がありながら、市街地や農地を荒し回る軽井沢のニホンザル。人間とサルの望ましい関係を、観察と対策の実践の中から模索する人々のネットワークをめざしています。 by k-saru-net カテゴリ
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