2005年 07月 10日
軽井沢のニホンザル1群を、市街地・別荘地を含む現在の遊動域から追い上げ、軽井沢東北部の国有林への棲み分けの可能性を検討するために、国有林のいくつかの林道を歩きながら、植生調査を始めました。国有林がサルの棲息に適しているか、どれぐらいの個体数が棲息可能か、どのような遊動域の変化を促しながら追い上げていくべきか、あるいは国有林の現状をどのように変えていけば棲息が可能になるか、などを考える上で、国有林の植生の現状を把握しておく事は不可欠です。 町役場に「サルと人間の棲み分け」を話すたびに、きまって「国有林はカラマツの一斉林ばかりで、サルの餌がないからサルは山に行かない」という答えが返ってきます。しかし、以前から国有林内をとおるたびに、四季折々さまざまに美しい沢筋の広葉樹の森を見てまいりました。たしかに、手入れのされていない過密なカラマツ林も見かけますが、一方では間伐のすすんだ太いカラマツの林に広葉樹が混ざり、豊かな植生を作っている所も見かけます。陽当たりの良いアカマツの混交林もありますし、広葉樹の天然林・二次林もあります。 国有林内のいくつかの林道をたどりながら、森林管理署の事業図にある植栽記録と林の現状を見比べて、サルの棲息につながる広葉樹のどんな種がどれぐらいあるのか、大雑把ではありますが、調査を始めました。なかなか時間がとれず、不十分な調査ですが、順次ルートごとに報告していきたいと思います。 ![]() 軽井沢町の北半分の地図上に、現在までの調査ルート(青い線)と、 現在のサルの遊動域(ピンク)を示しました。
by k-saru-net
| 2005-07-10 21:54
| 調査
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![]() 広く豊かな自然がありながら、市街地や農地を荒し回る軽井沢のニホンザル。人間とサルの望ましい関係を、観察と対策の実践の中から模索する人々のネットワークをめざしています。 by k-saru-net カテゴリ
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