2005年 07月 14日
軽井沢町の北辺、群馬県境の国境平から、長倉山国有林を5名で歩いて、小瀬温泉までの林道両側の植生を、森林管理署の事業図と較べながら、現状を簡単に記録しました。 群馬県境は、西側が浅間山で、砂礫地などの火山地形が広がり、その東は牧場の草原、さらにゴルフ場・スキー場と連なっていて、サルが他町村に拡散しにくい状況と考えられます。小浅間山から東へスキー場まで延びる道路は、さらに北への移動を阻止する自然の防衛ラインになっています。 軽井沢町の東の境と、この北の境は太平洋側(利根川水系)と日本海側(信濃川水系)の分水嶺になっていて、尾根筋の下からはいくつもの沢が湯川(千曲川〜信濃川)に向かって流れています。 以下、森林管理署の事業図にある植栽記録と現状の比較を、歩いた順に図表します。 (表中の、樹高・DBH は目視による大まかな数値で、計測値ではありません) ![]() * 40年生を越えるカラマツ林は、比較的健康な生育状況ですが、それより若いカラマ ツ林では、間伐不足で密度が高すぎるものが多い。特に20年ほど前の台風で倒れた 後に植えられた若い林は、生育不良のものが多く見られる。 * アカマツ林は、人工・天然共にアカマツの占める割合が2〜3割程度で、広葉樹林と 考えた方がよい。野生動物のエサも豊富であろう。 * 沢沿いには、ハルニレやクリの高木が多く、ミズキもエサになりうる量がある。 * 南北に走る送電線ぞいに伐開地が続いていて、周囲にはサクラ・ハシバミ・ホオノ キなど。 * 南に下るにつれ、ヤマボオシ・クワ・サルナシ・ニセアカシアなどが見られる。 * 長日向集落には菜園があり、サルの遊動域になる場合は、防護柵などの対策を講じる 必要がある。 * 沢が多く、大面積のカラマツ一斉林は少ない。全体に、広葉樹の割合は3〜4割程度 と見られる。
by k-saru-net
| 2005-07-14 21:06
| 調査
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![]() 広く豊かな自然がありながら、市街地や農地を荒し回る軽井沢のニホンザル。人間とサルの望ましい関係を、観察と対策の実践の中から模索する人々のネットワークをめざしています。 by k-saru-net カテゴリ
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