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2021年 01月 07日
陽だまりのナナホシテントウ なぜ鳥は食べないのでしょうか

陽だまりのナナホシテントウ なぜ鳥は食べないのでしょうか_e0005362_05510077.jpgナナホシテントウとかナミテントウと呼ばれる、いわゆるテントウムシです。テントウの語源は「天道」のようですが、姿形ではなく枝先から太陽に向かって飛び立つことから名付けられたという。子供の頃から学校で、畑の害虫アブラムシを食べる益虫として覚え込まされてきました。人間の都合で良いもんと悪いもんに分けられるのはどうなのでしょうか。アブラムシを食べ尽くしてしまえば、テントウムシは飢え死にするなら、テントウムシが生き残っているということはほどほどにバランスが取れているということになります。それどころか、交尾しないでもクローンでポコポコと子供を増やすアブラムシにテントウムシの力はとても追いつかないようです。薬剤撒いてアブラムシを全滅させる人間の行為は、子供が大好きなテントウムシを逆に弱らせているのかもしれません。


南西向きの石垣でたぶん体を温めていたのでしょう。石垣の隙間などにたくさん集まって越冬するらしい。一匹だけ日差しに誘われ表に出てきたのかもしれません。恒温動物なら大勢集まって密集していれば寒さをしのげるでしょうが、テントウムシにも集まると何かいいことがあるのでしょう。派手な彩りで鳥などから見つけられやすいでしょうが、臭くて苦い汁を出して撃退するので、食べた経験のある鳥なら、色を見ただけで敬遠すると言われています。ということは、鳥がそれを覚えるまで何匹かは犠牲になるということでしょうか。それとも、鳥たちには先祖からの経験が蓄積されているのでしょうか。歴史に学ばない人間より、鳥の方が優れている? このような経験はDNAに蓄積されるのでしょうか? 人間が本能的に蛇を怖がるのは、昔の祖先が恐竜にいじめられた記憶からだという俗説がもっともらしく語られたことがありますが、恐竜時代の哺乳類ときたらちっぽけなネズミのようなもの。その後、複雑に分化してきた哺乳類がみんな、今も蛇を怖がるとも思えないのですが。



# by k-saru-net | 2021-01-07 06:05 | その他の動物・自然一般
2021年 01月 04日
地平線から続く畑の畝は浜に寄せる波か、寄る年波か?
地平線から続く畑の畝は浜に寄せる波か、寄る年波か?_e0005362_21094179.jpg

海のない長野県に移住してすでに40数年。それ以前からですが、広大な海の水平線の向こうから昇る初日の出を見たことがない。特に憧れているわけではありませんが、毎年元旦に写真を撮っていると、なんとなく物足りなさを感じるのは、海がないせいもあるでしょう。午後になって、仕事場のある集落のすぐ上に広がる戦後開拓の畑で撮った写真です。水平線の彼方から打ち寄せる波に見立てた、地平線と畑の畝ですが、やはりスケールの点では見劣りします。


壮大な自然というより、「寄る年波」を想起させる光景。私が中学生ぐらいまで、年配の人々は自分の年齢を数え年でカウントしていました。正月を迎えると1歳年が増えるかというと、そこはマチマチだったような気がします。ゼロ歳という表現がなく、生まれた時には1歳、さらに正月を迎えると2歳? 大晦日に生まれた人は翌日2歳になってしまうということでしょうか。その辺はあまり記憶がはっきりしません。寄る年波もこの畑のようにまだまだこれからたくさんあるといいのですが、過去と同様に未来も自由にならないのが浮世の常道。YouTubeを聴きながら鍋を叩いていたら、3世代ぐらい若い人が「元旦に一年の計をたてるなんてつまらない。どうせなら一生の計をたてよう」と言っていました。明日の計画もいい加減な私には、いきなり後ろから頭をガツン!でした。





# by k-saru-net | 2021-01-04 21:19
2021年 01月 01日
明けまして おめでとうございます

明けまして おめでとうございます_e0005362_15545993.jpg
それぞれに複雑な思いを残して2020年は暮れ、その光が何を照らし出すのでしょうか、2021年の最初の太陽が昇っていきます。今年もどうよろしくお願いします。

                      寺山光廣



# by k-saru-net | 2021-01-01 15:57 | メッセージ
2020年 12月 31日
華やかな王朝文化に由来する名前、テイカカズラの渋い紅葉

華やかな王朝文化に由来する名前、テイカカズラの渋い紅葉_e0005362_06090678.jpg

朽ち果てた枯れ木に這う蔓はたぶんテイカカズラ。どこにでもありますが、ネットの図鑑で見るともっと立派な葉と5弁の白い花が出てきます。この辺りでは花が咲いているのを見たことはありません。葉脈が白い小さな葉が並んでいる様は、なかなか愛らしいさがありますが、ネットに出てくるような、わざわざ鉢植えで楽しむほどのものではなく、むしろこんな具合に自然の中で、色変わりしながら生きている方が似合いそうです。小さいうちはなんとか生き延びているような姿ですが、条件が良いと大きく変身するつる植物にツタウルシがあります。葉の大きさも形も変化し、大木にへばりついててっぺんまで上って行き、秋にはド派手な紅葉が見られます。


藤原定家を慕う女性に由来する名前のようですが、テイカと聞いて昔の歌人を思い浮かべる人は、すでに年配者の部類でしょう。この渋い彩と姿からは、若い女性を思い浮かべるのは無理があります。テイカカズラはツタウルシに比べるとおとなしい風情ですが、自然の状態でその名前にふさわしい白い花をたくさん咲かせるところをいつか見たいものです。



# by k-saru-net | 2020-12-31 06:10 | その他の動物・自然一般
2020年 12月 30日
例年より寒い冬にオオイヌノフグリの狂い咲き

今朝は低気圧の通過で南から暖かい空気が。最低気温が6度と2ヶ月前に逆戻りです。今夜から強い冬型で、日本海側では雪、ここ内陸では気温が下がりそうです。今年は残暑もなく暖冬の予想もなく、いつもはやかましい「温暖化」の合唱が聞かれません。近年、気候に様々な変動が現れていることは確かでしょうが、一面的に二酸化炭素増加による温暖化という捉え方でいいのでしょうか。調べて認識する前に結論が決まっているような気持ちの悪さがあります。


例年より寒い冬にオオイヌノフグリの狂い咲き_e0005362_06140489.jpg昨日は昼休みにカメラを持って近所をぶらり。仕事場からほんの数十m先に日当たりの良い畑があって、その脇にノボロギクやヒメオドリコソウの狂い咲きが見られます。その中にほんの3~4輪のオオイヌノフグリの青い花。太陽が斜めのせいか、春のようにまっすぐ上を向いて咲いている花はありません。本当にやっと咲けたという感じですが、葉はなんだか春より元気で色の変化もあり、さて本来の葉はどんなだったでしょうか。春には花ばかり見ていて、記憶がありません。よほど意識していないと、人間は見たいものしか見ていないようです。


以前、狂い咲きする植物は外来種が多いと書きましたが、はてオオイヌノフグリはどうだったっけと、ネットで調べるとやはりヨーロッパ原産の外来種とあります。1880年代に東京で見られてからほんの30年余りで全国どこでも見られるようになったらしい。よほど風土があったのでしょうが、氷点下10度の冬でも花が咲くとは書いてありません。今年が特別狂い咲きの当たり年なのか、あるいはこれまで気をつけて見ていなかったためなのか。春も、ヒメオドリコソウと並んで咲いている群落が多いが、狂い咲きの時も同じ組み合わせというのは偶然ではなさそうです。ちなみに、こちらもヨーロッパ原産で、明治の中頃にやってきたと書かれています。幼馴染が異国で再開、なんて擬人化しすぎですね。



# by k-saru-net | 2020-12-30 06:18 | その他の動物・自然一般